日本にある宝、西田哲学が海外から注目されている [2025年10月08日(Wed)]
日本にある宝、西田哲学が海外から注目されている講演の内容(予定)を述べました。https://blog.canpan.info/jitou/archive/5742 ★10月26日、仙台市(宮城県)での講演(専門家向け) D 専門家にお願いしたいこと の中で、こう述べました。
◇禅、宗教者にも期待できない ◇学者にも期待できない(実際現場で臨床しない。うつ病を治せないACTの議論が学問のように見える) 繰り返し、述べるように、日本には、西田哲学がある。これが、世界各地でみる戦争、紛争、うつ病を完治に導く精神療法、広くみられる専門家のエゴイズムの克服、批判にさらされている「マインドフルネス」の第2世代への深化発展などについて、活用できそうで、まだ活用されていない埋もれた宝だと思うのである。 西田哲学の研究者、藤田正勝氏が次のように言う。
また、近年とくに注目されるのは、日本だけでなく、海外の研究者からも西田哲学や京都学派の哲学に対して大きな注目が集まっていることである。 」(『人間・西田幾多郎』岩波書店、はじめに) 「マインドフルネス」は、ACTが発掘したように、「自己とは何か」も問題になる。そのために、自己の意識を観察する。 自己とは何か、意識はどういう働きをしているか観察することは、日本の禅にあったし、西田哲学が徹底的に論じた。 アメリカでは、精神慮法が重視される。うつ病が完治しない状況をほうってはおけない。第2世代の認知行動療法も、完治しない患者がいるので、マインドフルネスを付加した療法を試験してきたが、限界が指摘された。日本の西田哲学や深い禅からみれば、自己観察の哲学が違うので、深刻な精神疾患に効果の限界があることは、自然のなりゆきに見えた。日本には、昔から深い自己洞察があり、西田哲学が場所的倫理ち逆対応の論理で説明した。 欧米の「マインドフルネス」の研究者が、西田哲学に着目するのは、もう時間の問題だろう。 無評価で観察ではなくて、西田哲学では、どう述べているか。ACTの「自己」は、内容がないという、点のようであり、浅い。西田哲学では、どういっているのか、欧米のマインドフルネスの研究者が、研究し、観察法を開発するだろう。 第2世代のマインドフルネスも、また、西洋から輸入するのだろう。 西田哲学は、日本や海外の他の分野の学者から理解されずに、批判されることもあった。藤田氏や小坂国継氏らが、反批判した。 西田哲学は、自己の階層を場所の論理で説明した。ACTよりも深い自己を説明した。 西田哲学は、自己とは何か解明をしたが、いかにすれば、現代社会の問題解決のための実践方法になるかは、まだ、活用されていない。 当時、三木清が、西田哲学を批判したということを藤田正勝氏が述べている。
これを見たためであろう。西田幾多郎は、 翌年、『実践哲学序論』(1940年8月)と『ポイエシスとプラクシス』(1940年12月)の論文を発表した。 これに、実践論の哲学が論じられている。現代の我々が、具体的な精神療法、第2世代のマインドフルネスを開発する時に、バイブルになるような論文である。 欧米のマインドフルネスの研究者も、ここに着目して、第2世代のマインドフルネスを開発するだろう。日本の研究者と競争である。 西田哲学の実践論の特徴は、ポイエシス即プラクシスである。 次の記事で説明。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5745 ★ポイエシス即プラクシス 世界から注目される西田哲学が日本では、先細りである。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5450 ★西田哲学が先細り https://blog.canpan.info/jitou/archive/5572 【目次】自殺防止 2025年 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5564 【目次】被災地の心のケア |


