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マインドフルネス心理療法、SIMTは難治性の精神疾患を治す 〜どこかの県に「居場所」を作りませんか [2025年05月04日(Sun)]

マインドフルネス心理療法、SIMTは難治性の精神疾患を治す
 〜どこかの県に「居場所」を作りませんか

 これまで、元気に活躍なさっていたかたが、ハラスメントを受けて、自殺なさるという事件が起きています。 この場合も、成り行きの状況のつらさ、受けた仕打ちに悩み、うつ病を発症し、症状としての「自殺念慮」が起きたのです。
 今、日本は、とても厳しい状況にあります。いつ、自分の家族が、自分の同僚、友人が、そういう目にあうかもしれません。

 うつ病の治療を受ける間もなく、また、うつ病が治らなくて、死んでしまうひとが多いです。治す支援をする対策が必要です。
 うつ病は、脳内に神経の炎症が起きているというのが最近の通説です。セロトニン神経に作用する抗うつ薬では十分治らないひとがいます。「相談」でも炎症は回復しない病気です。相談を受けて、回復する行為(炎症が回復するような)が必要になります。精神的、心理的なアドバイスをして、回復させる支援をするひとが、すべての都道府県で不足しているでしょう。  認知行動療法的な支援があります。マインドフルネス(無評価で瞑想、第1世代)も期待されましたが、うつ病の回復にはなりません。禅(目的を持たないという)と同程度で、同じようなことです。
 自分のうつ病を継続させてしまう心理を観察して、変えていく認知行動療法は進化しており、第4世代の認知行動療法があり、SIMTは、その一種です。瞑想していない時にも、自分の心理を観察して、うつ病を回復する反応を身につけていきます。
 精神療法のアドバイスで治す、そういうSIMTのスキルは、ブームになっている集中力の向上を目指す「マインドフルネス」(無評価で観察=第1世代)とは違います。

 前の記事で述べたようなうつ病の特徴を知ると、精神療法の重要性がおわかりのことと思います。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5641
★うつ病が2年治らないひとは精神療法を受けたほうがいい

 完治しないで、薬物療法のみを続けていると、何かの出来事で症状が悪化して、自殺のリスクがあります。毎年、多くの人が自殺していますが、中には、薬物療法を受けていたひともいます。診察の当日の死亡もあります。精神療法の併用をすすめます。

 10か月かけて、その理論(後期西田哲学の実践論、うつ病の生理学など)と観察のスキルの実習で、 「マインドフルネス瞑想療法士」(MMT)の資格を受けます。

 MMTになると、次のことができます。

 次のような、マインドフルネス心理療法SIMTを活用した「居場所」プログラムの開催です。

◆プログラム(1)予防的な「心の健康体操」
 うつ病にならないような自己洞察実践スキルを教授。実演=うつ病に陥らない観察の呼吸法、フリフリグッパー体操、脳トレーニングな、簡単な身心の健康の学習(うつ病、認知症の予防の心得、など)

◆プログラム(2)=相談事業
 不登校、うつ病が治らない人へのアドバイス。

◆プログラム(3)=マインドフルネス心理療法の基礎の教育研修
 マインドフルネス心理療法SIMTとは何かを関心ある市民、心理士、学生への講義。 SIMTの理論のやさしい概要の講義。西田哲学の入門、神経生理学、マインドフルネスの全体、などの基礎。

 もう一つは、「一定の専門性を要する支援」に該当しますが、これを提供できます。

◆プログラム(4)=「治す」支援
 うつ病、PTSD、パニック症など、治したいひとのための「治すセッション」を提供。 自殺念慮のあるかたですから、1年近く支援します。うつ病やパニック症などを治し、再発しないように 支援するには、1年近くかかります。そういう治すマインドフルネス(自己洞察、第2世代マインドフルネス)の方法を身につけて、治し、再発予防ができるように支援。

どこかの都道府県でそういう「居場所」を

 次の記事に述べました。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5636
★治りにくいうつ病、PTSDなどを治す支援をする拠点

 一人でも、できますが、複数人が組織的に活動すれば、活動できる時間にだけ行えるので、便利です。IT,広報や営業など得意な人にやってもらえます。
 また、プログラム1は、やさしいので、これを提供することに好きになれない心理士もいるでしょう。予防には大切なのですが、嫌いな心理士はやりたくないでしょう。(次の記事で)

 (実は、「マインドフルネス」(MD)そのものにも言えます。第一世代MDは、無評価で観察ですから、割合、やさしいので、心理士の中には、やりたくない人も多いでしょう。一方、がん患者のためのマインドフルネス(第2世代)は、自己の哲学の理解が必要であり難しいので、これまた、やりたくない心理士も多いでしょう。だから、複数の支援者が共同で活動することをすすめます。次の記事で考えます。)
 「治す」プログラムは、難しい仕事で、二人以上のチームで支援していくと安心です。

 さらに、支援者側にも、上記のプログラムのうち、支援者に好き嫌い、得手不得手があり、好き、得手のプログラムを分担させてもらうと、組織として、長続きします。


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5572
【目次】自殺防止対策ー2025年

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5555
【目次】孤独・孤立対策・自殺防止対策・質の高い教育
 〜 治療法・予防法の研究・開発・臨床・教育


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5557
質の高い教育をみんなに=SDGs 4

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5578
【目次】どの領域にうつ病・自殺のリスクがあるか  〜 不安症、PTSDも

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5587
【目次】どのような支援プログラムを提供するか
 〜 第2世代のマインドフルネスも一つ
Posted by MF総研/大田 at 17:38 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL