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孤独・孤立対策、また、自殺対策における相談事業のところに [2025年03月14日(Fri)]
地方創生SDGsターゲット3.4 自殺の減少
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5223
【全体展望】 どの領域にうつ病・自殺のリスクがあるか
 〜 不安症、PTSDも

孤独・孤立対策、また、自殺対策における相談事業のところに

 自殺対策基本法が制定された(2006年)。そして、孤独・孤立対策推進法が施行された(2024年)。

◆ この2つの法律の関係者にうつ病・自殺が

 主に、この2つの法律(もちろんほかにもあるだろうが)の関連あるところに、うつ病、自殺の問題がある。
 うつ病になり治らない人も多くて、治らないと不登校やひきこもりにならざるをえなくて、「孤独・孤立」の 状態になる。  当初、うつ病でなくても、何らかの事情で、孤独・孤立状態になると、そこから、うつ病が発症することがある。孤独感は、心理的ストレスになるからである。 ◆ 相談事業だけでは不十分

 国、自治体、企業、学校、各種団体は、この2つの法律にのっとり、「相談」事業を行っているだろう。しかし、それだけでは、不十分である。

 NPO法人ライフリンクの調査により発表された「自殺実態白書2013」によれば、自殺したひとの中には、かなりの比率で、すでに相談を受けていたひともいれば、相談した当日に自殺した人もいる。
 最近の学説では、うつ病の患者の前頭前野、帯状回などに炎症が起きるという。相談だけでは、炎症が回復しにくいためであると思われる。
 そして、自殺したひとは、うつ病に罹患していたひともいることが報告されている。

◆ うつ病の自殺念慮は「相談」だけでは治らない

 うつ病は深刻な病気である。うつ病の症状に、喜びの消失、意欲の減退や自殺念慮がある。 だから、うつ病になると、就職したい気もなくなり、生きていく喜びもなくなり、「ひきこもり」になりがちであり、死にたくなるという症状も常にある。そういう症状と状態である。いつ自殺が起きるかどうかわからない状態にある。
 最近、公務員の自殺が問題になっているが、悩みからうつ病に罹患していたはずである。うつ病は、抗うつ薬による「薬物療法」では治らない人も多い。 治らないままに推移すると、何かの出来事で自殺するリスクがある。

 最近、病院の経営が苦しいとか、倒産などの情報が多い。地震などの災害も多い。いくつかの地域で、 いつ、精神科医がいなくなるかもしれない。現に、精神科医のいない地域もある。精神科医以外にも、「治療」できる専門スタッフがいたほうが、2つの法律による支援を充実できる。

◆ 「相談」から「新しい治療」につなぐ

 「薬物療法で治らない」という「相談」を受けたら、薬物療法とは、別の療法で「治療」する仕組みを作っていただきたいと思うが、どうだろうか。

 次のような組織が都道府県に1か所、あってほしい。単なる私の夢、意見である、変更していい案で遂行してほしい。私は高齢だから、まもなく、引退する。若い人たちが中心となって、住みよい世界を作ってほしい。

〇 個人ではなくて、組織がいい。(個人では、十分な支援を提供しているか見えにくい。県に一つの組織ならば実績の報告を義務づけ、補助金に見合う効果があるか評価しやすい)

〇 その組織に、国や県が補助金を出す。患者(クライアント)は、低額で新しい精神療法を受けることができる。

〇 または、上記の組織を精神科医と連携した組織とし、精神療法は健康保険の対象とする方法でも患者の負担を軽くできる。

〇 「相談」組織からの紹介で、治療支援にあたる。

〇 支援にあたるスタッフは、新しい精神療法のスキルをもっている。

〇 新しい精神療法のスキルを持つ支援者を育成する組織を作る。この組織のスタッフは、新しい精神療法を研究開発し続ける。そして、都道府県の支援組織のスタッフに伝える、教育する。
どこかの大学付属の病院の精神科に置くか、独立の組織にするか。

〇 最初は、いくつかの県で、実験的に行うのがいいかもしれない。

〇 こういう支援組織が順調に機能すれば、「相談」組織からの紹介だけではなくて、精神科医の紹介(1,2年治らない患者など)も引き受けるようになれば患者は助かるだろう。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5578
【目次】 どの領域にうつ病・自殺のリスクがあるか  〜 不安症、PTSDも
Posted by MF総研/大田 at 19:22 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL