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深い人間哲学を探求した人びと 〜 マインドフルネス心の世界遺産 [2025年01月10日(Fri)]

深い人間哲学を探求した人びと
 〜 マインドフルネス心の世界遺産

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https://blog.canpan.info/jitou/archive/5557
地方創生SDGs ゴール4 質の高い教育をみんなに

 この記事の最後に、こう述べました。

◆マインドフルネス心の世界遺産
 ほかに、日本の小説、芸術などには、禅や西田哲学に匹敵する深い人々がいます。
 このことは、別にまとめます。

 これについて述べます。これも「質の高い教育」に含めてほしいものです。

マインドフルネス心の世界遺産

 無神論者や深い人間哲学を理解しない人は、「自分」が偉いと思う、自分が最終の「審判者」だと思う傾向があります。 そうすると、傲慢になる傾向があります。
 しかし、西洋にも東洋にも、「自己」は最終ではない、自己を超えたものがあるという哲学をいうひとがいます。 西洋にも、エックハルトやフランクルがいます。

◆ロゴセラピーを開発したヴィクトール・フランクル
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2633
★一人類教=すべての宗教の根底に共通のもの

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3191
◆エックハルト

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3194
★フランクル、宗教的無意識

 しかし、日本には、特に大勢います。大乗仏教、特に、禅があったためであるかもしれません。
 こういう自己を超えたものが、日本の文化の底に流れています。そして、苦しい時の救いになること、傲慢やエゴイズム、ハラスメントの抑制の根拠になることですので、本来は、幅広く教育してほしいのです。しかし、無神論の人も多いだろうから、公立の小中高の学校の義務教育では無理かもしれませんね。
 共鳴する私立の学校では、教育にもとりいれることができるでしょう。そして、大学や社会人の教育では、至誠の宗教は、自由なのですから、どんどん行ってほしいものです。
 何しろ、日本文化に深くはいりこんでいるからです。千利休の茶道、世阿弥の能、松尾芭蕉の俳諧、など。そして、明治以後の芸術、小説などに、「自己を超えたもの」が広く描かれていますから。

 西田哲学の西田幾多郎の言葉は難しいですが、次がやさしいでしょうか。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3178
★「我々の自己の自覚の奥底には、どこまでも我々の意識的自己を越えたものがある」
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4548
★自己は根源を持つ、自己の底に絶対(超越)が働く

 今は、「マインドフルネス心の世界遺産」と称していますが、「マインドフルネス」は、「無評価で観察」というのが、 倫理的な問題があると批判されています。日本の深い自己洞察は、無評価ではありません。
 もし、「マインドフルネス」は「無評価で観察」という閉じられた定義が続くならば、倫理的に不適切という批判があるので、名称を変更しなければなりません。日本人は昔から、無評価に閉じてはいません。
 鈴木大拙は「日本的霊性」といいましたが、深い自己は、フランクルもいうくらい、日本独自ではありません。 人間哲学の「心の世界遺産」ですが、いい名称がないものでしょうか。「心の世界遺産」の語は、竹村牧男東洋大学名誉教授も使っています。

マインドフルネス心の世界遺産の人々

 これまでに、触れた記事の一部を紹介します。

◆西田哲学の西田幾多郎
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3161
★「事実」です。感覚、思考も事実ですが、「事実」とする人が実際いるのです。
 「宗教は心霊上の事実である。哲学者が自己の体系の上から宗教を捏造すべきではない。哲学 者はこの心霊上の事実を説明せなければならない。それには、先ず自己に、ある程度にまで宗教 心というものを理解していなければならない。真の体験は宗教家の事である。」

◆鎌倉時代の禅僧、道元
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5015
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5027

◆金子みすゞ(詩人)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2336


◆東山魁夷(日本画家)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2565

◆金子みすゞ、平塚れいてう、遠藤周作、千利休、茨木のり子、神谷美恵子
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4905
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4862

◆永井隆、鈴木大拙、竹村牧男、大江健三郎
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5125
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4375

◆「ソラリス」の作者、ポーランドの作家、スタニスワフ・レム
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3639

◆井筒俊彦(宗教哲学者)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3020

◆佐伯啓思(経済学者、日本文明など)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3034

◆西田哲学の西田幾多郎の言葉は多数掲載
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2349
板橋勇仁(法政大学)
「絶対的一 者」の自己表現の焦点として、我々の自己が生まれ、働き、死にゆくことが成立していることを明 らかにする論理」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3501 「自己が自己自身の底に自己を越えるということは、単に自己が無となるということではない。自己が世界の自己表現点となることである。真の個となることである、真の自己となることである。」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2418
★鈴木大拙

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3029
【連続記事】人格的自己のマインドフルネス

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3205
★西田哲学からみる科学学問、そして哲学
 〜マインドフルネスSIMTと表裏
この記事は、次の【問題点の展望・目次】の一環です。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5555
【目次】孤独・孤立対策・自殺防止対策・質の高い教育
 〜 治療法・予防法の研究・開発・臨床・教育
Posted by MF総研/大田 at 08:36 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL