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不登校の子どもの一部に不安症(不安障害)があることを認識すべき [2025年01月07日(Tue)]

不登校の子どもの一部に不安症(不安障害)があることを認識すべき

 不登校の子どもが増えています。その子たちへの支援が十分とは言えないでしょう。 不登校の原因になっているのは、うつ病、不安症、発達障害、起立性調節障害など、様々なものがあるのですが、その治療が十分に行き渡っていないでしょう。

 中には、うつ病、抑うつがあることは、次の記事でみました。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5521
★不登校の子どもの一部には「うつ病」「抑うつ」がある(2024/11/30)

 この医師のもとには、たくさんの子どもが治療を受けるでしょうから、不安症(不安障害)の子どももいます。次の記事で、そのことが報告されています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d8de0c0f6babba0a9d19f4221209a4a7123f2cba
◆不安障害とは何か〜不登校との関連性【専門クリニックから見た最前 線】
 「不安障害は児童期に発症する精神疾患の中で最も一般的なものの一つであり、その有病率は研究によって10〜30%と報告されています。特に女児の方が男児よりも多く、特定の恐怖症、パニック障害、広場恐怖、分離不安障害では、この性差が顕著であることが報告されています。」

 これから、飯島慶郎氏(精神科医・総合診療医・漢方医・臨床心理士)の支援方法が紹介されるでしょう。
 こういう支援者が、全国におられるとは限りません。 子どもには、薬を使いにくく、治して「不登校」を解消するのは、かなり難しいでしょう。

 うつ病も不安症、PTSDも眼窩前頭皮質の機能低下があることがわかっています。特に、この部位に効果的な薬はないのです。エクスポージャー法などを用いる「認知行動療法」が有効ですが、 これができる医師、心理士は多くないでしょう。「傾聴型」の心理療法では、治ることは期待できないでしょう。
 こんな子どもに登校を強要すると、つらくて「うつ病」も併発してしまうおそれがあります。不登校の子どもは、保護者が仕事に出ている間、一人でいますので、孤独感も感じるでしょう。そうならないように、保護者が仕事をやめることも問題になっています。

◆ 通信制高校・大学
 不登校が治らないうちに、進学の時期になると、通常の高校には行けず、通信制高校を選択する道があります。ただ、うつ病や不安症を治療しないでいると、一部の子どもは治らないかもれません。一部は、なんとかなおる子どももいるでしょうが。
 通信制大学の学生にも、うつ病や不安症があるならば、在学中に心理療法で改善することを思いつくかもしれません。
 通信制学校に通う間に、うつ病や不安症を治し、ストレス対処法を身につけることもいいのではないでしょうか。

 不登校の子どもにある精神疾患の「治療」を受けられる支援者、支援団体を作ってほしい。

 マインドフルネス心理療法SIMTも不安症に「完治」までの効果があることがわかっています。 眼窩前頭皮質の活性化をもたらす効果があるのでしょう。不安が起きて、逃避、回避したくなるが、それを感じながらも「価値」を思いおこして建設的な行動を選択するトレーニングを繰り返すからです。この反応こそ、眼窩前頭皮質の主な機能なのです。ここを繰り返し活動させるトレーニングをするので、ここの神経細胞が再生し、機能が正常化するのでしょう。
 高校生くらいからならば、SIMTも実践できるでしょう。ただし、これで支援できる心理士は多くはありません。
 ほかの認知行動療法もいいですし、支援できる心理士の支援を受けられる対策をとらないと、かなり長年月、苦しむ子どもが生まれてしまいます。ぜひ、効果的な対策を考えていただきたいと思います。

 高校で、うつ病、不安症などの病態、治療法、予防法などの教育を十分行ってほしいです。そうすることが在学中や卒業後の自殺を防止する効果もあるでしょう。

【不登校関連記事】

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★中高生の不登校

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★子どものいじめ、不登校、うつ病・自殺
 〜予防のために学校教育と家庭で教育

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 〜 精神療法で支援を
 被災地の子どもに、PTSD、不安症、不眠症などが起きる可能性がある

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◆地方創生SDGs ターゲット 3.4 自殺防止
 〜 薬物療法で効果がない精神疾患に精神療法を
   うつ病、非定型うつ病、適応障害、不安症、PTSD、過食症、など


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5338
◆孤独・孤立対策に「うつ病」の視点を
 〜 孤独とうつ病は相互関係・うつ病で孤独の人に精神療法で支援

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4894
◆地方創生SDGs ゴール4 質の高い教育を
 特に、生命にかかわる科学領域に質の高い教育を
 〜 精神疾患、精神療法、マインドフルネス学、仏教学、哲学(幸福、人生)、力ある者のエゴイズム・倫理、ハラスメント予防学、自殺予防学など

https://blog.canpan.info/jitou/archive/1812
◆無視・傍観・軽視・放置・見放される病気 うつ病

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5348
◆第4世代の認知行動療法としての自己洞察瞑想療法(SIMT)
 SIMT:Self Insight Meditation Therapy
 後期「西田哲学」の現実的実践化、病気のひともそうでない人も
この記事は、次の【問題点の展望・目次】の一環です。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5555
【目次】孤独・孤立対策・自殺防止対策・質の高い教育
 〜 治療法・予防法の研究・開発・臨床・教育
Posted by MF総研/大田 at 20:05 | 子どもの苦悩 | この記事のURL