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12)薬物療法以外の治療法  〜 その1)サプリメント、反復経頭蓋磁気刺激療法、行動活性化 [2024年09月27日(Fri)]

12)薬物療法以外の治療法
 〜 その1)サプリメント、反復経頭蓋磁気刺激療法、行動活性化

 うつ病や不安症、PTSDなどが薬物療法で治らない場合、精神療法があることを4人のかたに紹介してもらった。

認知行動療法の現状は?  日本では、まだあまり行われていないが、薬物療法で治りきらないひとがいるので、 今後、「こうしたら」という提案がある。心理療法(精神療法)や、ほかの支援法である。 骨子だけをみておく。

薬物療法以外の治療法〜その1

 まず、西城氏である。
 B)『精神科医にご用心』西城有朋、PHP文庫
 第9章が「精神科薬に頼らずにできること」である。

 「薬物療法以外の治療法を考える必要性」(p232)のなかで、「いまだに薬物療法を中心とするわが国の精神医療の枠組みとは、異なるアプローチの検討が必要になる。」(p233)

 ただし、西城氏は、すぐ認知行動療法(CBT)とは言わない。日本では、CBTも未成熟だ。

 「しかし、非薬物療法というとすぐに名前のあがるCBTも、それほど楽観視はできず、消化不良気味であるようだ。」(P233)
 「どんな選択肢があるのだろうか」(p233)

 「その一つが、アメリカ発のrTMS治療(反復経頭蓋磁気刺激療法)である。」(p 234)
 「最大の難点は、再発率の高さである。」(p235)

   「自助として期待されているのが、サプリメント(栄養補助食品)や腸活も含めた栄養療法や、読書療法、運動療法、それにインターネット精神療法といった「セルフヘルプ(自助)と呼ばれるものである。」(p236)

 漢方薬、行動活性化について紹介している。

 「認知行動的アプローチのなかでも最強の抗うつ治療は、好きなこと、やりたいことをやれば、うつ病がよくなり元気になるという、専門的には「行動活性化」と呼ばれるものである。
 これは、うつ病の治療で有効性が最も実証されている心理療法の一つとされ、WHOのmhGAP マニュアル(すべての人が適切な予防、治療、リハビリなどの保健医療サービスを、支払い可能な費用で受けられることを目的とするプログラム)においても、うつ病に対して推奨される心理療法とされている。」(p242)


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Posted by MF総研/大田 at 20:18 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL