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【目次】効果的な自殺対策、孤独・孤立対策とは? [2024年06月06日(Thu)]
【西田哲学の実践論の現実生活実践】
◆孤独・孤立対策のプログラム および
 SDGs自殺対策と質の高い教育

http://mindfulness.jp/kodokukoritu/kodokukoritu-2024.htm
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5467
医師や看護師にうつ病や自殺が多いのです。 日本全体で、自殺2万人ですが、医師、看護師だけでは、うつ病の治療が不足です。うつ病の回復支援には、もっと幅広い人材が参画してほしい。

【連続記事】
効果的な自殺対策、孤独・孤立対策とは?

 〜 うつ病も関連する
(1)無視傍観、そして、無関心ではいけません

 うつ病が治らない割合が高いです。無視傍観、そして、無関心ではいけません。 研究者、末木新氏(和光大学教授)の言葉をお借りします。祖父が自殺で亡くなったそうです。(p9)それで、自殺の研究をするようになられたそうです(p10)。

 これまで、自殺対策がとられていますが、2万人もの尊い生命が失われています。対策が実施されているが、その効果があるのか測定評価しているのか、という問題があります。

 「残念なことに、こうした効果の検証と対策の改善はほとんど実施されていません。」( P167)

 「相談の件数は重要ではありますが、より重要なのは、相談の中身と、その結果としての相談者の変化(例:死にたい気持ちが和らいだ)のはずであり、そうしたものが検証されていかなければ、自殺対策をより良いものにしていくことはできません。」(p168)

 たとえば「いのちの電話」相談では、12%に「自殺傾向」があったそうですが、 うつ病になって薬物療法を受けたにもかかわらず「自殺傾向」が続いているような場合、「治す」ための認知行動療法を提供するような仕組みを作るべきではないでしょうか。
 国はそういう方向での対策を実施するのでしょうか。私がみたところ、この領域に近いところの専門家はその方向での対策を研究しているようには見受けられません。 すなわち、「治らない人は、こちらのサービスを受けてください」という窓口をみつけることができません。
 だから、つらい人は無視されたままなのではないでしょうか。
 末木氏の感じておられるところをさらに見ていきます。

(この項、続く)

注)末木新『「死にたい」と言われたら 〜 自殺の心理学』ちくまプリマ―新書


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(これが、現在の自殺対策、不登校などの支援の「間隙」)

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★(11)官民学医の連携協働
  〜 自殺防止対策、孤独孤立対策

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★(9)「行政や政治」
  〜 政策の全体のグランドデザインを描く重要な仕事

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★(8)研究者には自殺対策はインセンティブが働きにくい

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★(7)現在の自殺対策に「間隙」があるところに新しい対策を

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★(6)特に自殺のリスクが高い集団
   孤独・孤立対策への効果も

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★(5)自殺のリスクが高い集団うつ病を「治療」する対策は?

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★(4)SIMTは自殺対策の政策の効果の測定ができる

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★(3)自殺対策の政策の効果はどうすればわかるか

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★(2)自殺対策は誰がになうのか

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★(1)無視傍観、そして、無関心ではいけません
Posted by MF総研/大田 at 11:35 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL