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がんや重い病気になると本人だけでなく家族が「うつ病」に [2024年06月05日(Wed)]
うつ病、不安症を治す認知行動療法(CBT)の普及で自殺防止を
うつ病を回復させる学問が遅れています。臨床するひとがいないからです。臨床して効果を検証する医師、心理職がいないからです。
医師は薬物療法で一杯です。患者が多くて、CBTを提供できません。 日本では心理職は「傾聴」による相談が中心です。「治す」ためには、病変を回復する方向への積極的アドバイスのあるCBTが必要です。日本では「生業」にできません。
わかっているのに、実行できない環境になっています。
うつ病が治らない人がいます。医師からも心理職からも学者からも無視傍観されています。 死んでいかれます。
「マインドフルネス」「無評価で観察」の種々の問題 〜 要旨
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5031
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5296
★アメリカ人は、「無評価で観察の瞑想」の危険性、限界に気づきました。第2世代「マインドフルネス」に入りました。日本はまたもや「待つ」のでしょうか。

がんや重い病気になると本人だけでなく家族が「うつ病」に

 がんや重い病気になると患者本人が「うつ病」を併発するおそれがあります。
 しかし、家族、特に、配偶者がうつ病になるリスクが高まります。
 そうなっては、もとの患者はさらに苦悩が募って、がんらいの病気と本人のうつ病が重くなるおそれがあります。うつ病の予防の大切さが理解されます。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5430
 がん患者の家族のことはここにも述べました。
 ほかの病気でも同様です。

◆配偶者の心疾患で自身のうつ病リスクが上昇
https://medical-tribune.co.jp/news/2024/0419562407/?utm_source=newarrival&utm_medium=email&utm_campaign=240419

◆がん患者・家族のストレス
https://www.jstage.jst.go.jp/article/stresskagakukenkyu/32/0/32_2017007/_pdf

◆家族のうつ病=抗うつ薬が十分効かない“うつ病”は家族内で伝搬しやすい。台湾での大規模調査
https://www.mag2.com/p/news/597383

◆父のうつ病で子のうつ病リスクが上昇
https://medical-tribune.co.jp/news/2023/0904558130/

 人はみな自分が人生をかけて守りたいもの(マインドフルネス心理療法SIMTで「価値」という)があります。仕事は、行動する、実行する「当為価値」です。
 家族は次元が違い「存在価値」です。失われる予測は深刻なストレスです。

ここにも「孤独」が

 家族が重い病気になると、家族は頼りにしていたひとが重病になると、愛する家族の苦悩をもらい、愛する存在の消滅をおそれて、数々の心労が重なり、家族も「孤独感」に見舞われます。
 家族が重い病気になると、家族が苦しんで「うつ病」になるリスクが高まります。
 上記の病気の中に、家族のうつ病があります。うつ病が治らないと家族までがうつ病になるリスクがあります。共倒れです、心中のリスクが高まるでしょう。
 うつ病の中には、認知行動療法(CBT)で治るひとがいます。心理療法を洗練、研究していけば、完治率が高まることは疑いありません。
 重い身体疾患の患者と家族のうつ病予防の対策、そして、薬物療法で治らないうつ病を「治す」認知行動療法を提供する対策を充実させてほしい。大切な生命なのに、人口が減少していくのに、重点対策にしていただきたい。
 医師の働き方改革があり、医師だけではこれ以上、時間がかかる対策がとりにくいでしょう。CBTの治療スキルを持つ心理職が、この分野で生業にできるような政策をとれないでしょうか。
 こういう支援対策に力をそそいでほしいと願っています。


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5338
【連続記事】孤独孤立対策にうつ病の視点を

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5329
【連続記事】地方創生SDGs ターゲット3.4 自殺防止


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5313
【連続記事】大震災の被災地にうつ病、自殺が増加するおそれ
Posted by MF総研/大田 at 20:15 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL