うつ病や不安症が治らない場合、家族が動くしかない [2024年05月10日(Fri)]
うつ病や不安症が治らない場合、家族が動くしかない
〜17年前とあまり変わらない完治割合
うつ病や不安症など治らない場合、家族が動いていただくのがいいと思います。
何ということでしょうか。17年前、私が考えた状況があまり変わっていないのです。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/1312
★自殺は防止できる=家族ができることから行動を
(2007年の記事)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/1813
★マインドフルネス心理療法の課題と効果
(2009年の記事)
この時に期待したことが実際には、失望する結果になっているのです。
ベックの「第2世代の認知行動療法(CBT)」でも治らないうつ病も多かったので、マインドフルネス(無評価で観察の瞑想法を用いる、第1世代MD)が期待されました。それから、アメリカでは「第3世代CBT」と呼ばれて、臨床試験が行われてきました。
その結果、3世代CBTは、うつ病の再発予防の効果はあるが「治療(完治)」効果が弱いことが判明しました。
自殺念慮の重い症状のあるひとが、第3世代のCBTを実践すると、自傷、自殺を強めるリスクが高くなることが報告されました。
イギリスの認知行動療法も広く用いられていないことが報告されました(西城有朋『精神科医にご用心!』PHP文庫)。
つまり、17年前に期待していたことは、うつ病の完治割合を高める効果はあまりありませんでした。次のように嘆いていました。
「 治療効果の高い治療法、治療体制が全国のうつ病の方、自殺したくなるほど苦しんでいる方に提供されるまでには、相当の期間、10年、20年の時間が必要になるのではないかとおそれるのです。」
すでに、17年たちました。いまだに、あまり先がみえません。
だから、このままでは、難治性のうつ病を治すような治療法が誰でも受けられるようになる状況がほど遠いようです。
本人は症状のために治療法をさがす気力が衰えています。ご家族が動いていくのがいいと思います。
17年前、次のことを提案しています。
☆家族などが治療の場を作る
☆ご家族が治療できるところをさがす
この提案は、今でもなお同じです。医師は現在の治療で一杯です。医師は精神療法を学習していないこと、精神療法の診療報酬では、新しいことができにくいことが医師からも説明されています。
うつ病はつらい病気です。長引いていて、大きなエピソードがあると、悲劇が起こるおそれがあります。8050問題を超えて、親が亡くなってささえがなくなるとつらいです。
このプログラムのうち「勉強会」で、全国に、皆様の地元に、第4世代のCBTで支援する仕組みを検討していきませんか。
http://mindfulness.jp/kodokukoritu/kodokukoritu.htm
★マインドフルネス総合研究所のプログラム
マインドフルネス総合研究所=
内閣府 孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム会員。埼玉県の会員も。
内閣府 地方創生SDGs官民連携プラットフォーム会員。埼玉県、さいたま市も。(残念ながら、蓮田市はプラットフォームの制度を持ちませんので、地元での広報が難しい)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5338
【連続記事】孤独孤立対策にうつ病の視点を
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5329
【連続記事】地方創生SDGs ターゲット3.4 自殺防止
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5313
【連続記事】大震災の被災地にうつ病、自殺が増加するおそれ
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Posted by
MF総研/大田
at 20:26
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孤独孤立自殺うつ病不安症
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