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子どものいじめ、警察に事件として摘発292件 [2024年03月17日(Sun)]

子どものいじめ、警察に事件として摘発292件

 前の記事で、子どものいじめ重大事態923件という報道を見ました。 文科省が、「重大ないじめ事案やいじめが犯罪行為」となる場合は、警察に相談・通報を行うことを評価するという通達を出しています。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5380
     「重大ないじめ事案やいじめが犯罪行為として取り扱われるべきと認められる事案において学校が警察に相談・通報を行うことは法令上求められてお り、こうした事案について警察への相談・通報を行ったことは、学校として 適切な対応を行っているとして評価されるものであること。」 (「いじめ問題への的確な対応に向けた警察との連携等の徹底について(通知)」 令和5年2月)
 従って、いじめ防止対策推進法により、重大事態は、警察に相談・通報することが学校の義務です。

 対処を怠った場合、被害者、保護者から学校や担任が裁判に訴えられることもありえます。そうでなくても、被害を受けた子どもの心を傷つけたり、自殺させたりを防止しなければなりません。

 最近、警察庁が犯罪に該当するいじめの件数を発表しました。

https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/syonen/pdf_r5_syonenhikoujyokyo.pdf
【警察庁、3月14日】令和5年における少年非行及び 子供の性被害の状況

 2023年に、全国の警察が摘発した小中高生のいじめが絡んだ事件は、 前年から116件増え、過去10年で最多の292件だった。
 いずれかの法律に触れる犯罪だったのですが、罪種別では、 暴行が102件で最も多く、傷害60件でした。
 摘発・補導された子ども404人で、小学生が125人、 中学生189人、高校生90人でした。

 いじめのうちでも犯罪に該当する案件は、警察が摘発すべきものです。被害を受けた子どもが一生苦しみますので、加害の子どもが警察で事件とされるのがかわいそうだからと配慮するというわけにはいきません。

犯罪に該当しないいじめでも被害児童を精神疾患に追い込むおそれが

 いじめられると多くの場合、被害児童はうつ病が進行するでしょう。うつ病は大人でも同様に、 「死にたい」という症状が出てきますから、早い時点でいじめから距離を置き、うつ病の治療をしないと治りにくいでしょう。

 うつ病や不安・恐怖により不登校になり、上級の学校にも進学が難しくなったり、他の重い精神疾患においこんだりすることがあるので、どんないじめも早い段階で中止させたいものです。

 被害の子どもからいじめを訴えられた時に、加害の親が地元の有力者や難しそうな親(モンスターペアレントなど)である場合、担任は、措置をとるのをためらいがち(自己防衛)になるのが起きるでしょうが、それが重大事態にしてしまうから、担任だけで処理しない対策を作らないと担任に負担が大きすぎます。

 そして、自殺防止のために子どもへの教育には、いじめは警察に摘発されることもあることも含めたほうがいいのでしょうか。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5346
★子どものいじめ被害、うつ病・自殺
 〜予防のために学校教育と家庭で教育
Posted by MF総研/大田 at 13:30 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL