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被災地に多いPTSD(心的外傷後ストレス障害)  〜 PTSDを引き起こす分子が特定された [2024年03月05日(Tue)]

被災地に多いPTSD(心的外傷後ストレス障害)
 〜 PTSDを引き起こす分子が特定された

 被災地では、長い年月、うつ病やPTSDが発症するリスクが高まります。

 ところで、PTSDになる人とならないひとがいます。それに関係するのでしょうか、新しい研究が東京大などのチームから発表されました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2c5146f406aae8345c26f390a417b14c4e7c7005
(共同通信、3月1日)
(ホスホジエステラーゼ4B(PDE4B)」という遺伝子の働きが弱いほど、フラッシュバックなどの症状が重くなるという。「海馬」で働く遺伝子が低下していることを発見したという。

 以前から、PTSDの患者さんは、眼窩前頭皮質や海馬に変調が起きているという報告がありました。

 PTSDの治療法として、認知行動療法(CBT)、眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR法)などが知られています。

 ほかに、PTSDについては、私どものマインドフルネス心理療法、SIMT(第4世代のCBT)でも改善する患者さんがいます。SIMTの課題の実践が、海馬、眼窩前頭皮質などを動かすので、その部位の変調が回復して症状が改善するのだと推測しています。

 SIMTは、「無評価で観察」の瞑想を用いる第3世代のCBTとは違います。SIMTは、第4世代のCBTです。瞑想時だけでなく生活全般にわたって、意識を観察します。感情は本音で評価したためであり、当然起きることと受容して、長期に重視している価値実現の行動に意識を向けます。

 下記に述べました。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/1897
★心的外傷後ストレス障害

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2235
★心的外傷後ストレス障害や非定型うつ病
 =フラッシュバックなどが改善するわけ
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4536
★福島原発事故で避難している人たちに苦しみが続いている〜PTSDも

グラフです。
http://mindfulness.jp/ma-therapy/jikodousatu/zu-flash.htm

 改善事例を機関誌『マインドフルネス精神療法』第7号(P56)に掲載しています。

https://mindful-therapy.sakura.ne.jp/kikansi/hp-07/ohta6-kaizenrei.pdf

 能登半島地震の被災地でも、被害が大きかったので、今後数年にわたって、PTSDやうつ病が 発症するリスクが高まるでしょう。

 能登半島地震のために医療機関や医療関係者が被災したために、医療の状況が切迫してい状況が報道されています。高齢者の福祉施設もそのようです。
 私どもも、PTSDやうつ病の予防や改善のために、機会がくれば、現地に赴くつもりでおります。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5348
★第4世代の認知行動療法の一つ、SIMT

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5313
【目次】能登で大地震 〜 長期にわたり、うつ病、PTSD、睡眠障害のおそれ
Posted by MF総研/大田 at 18:13 | 災害とストレス | この記事のURL