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子どもの不登校、いじめ、自殺の問題には新しい対策を(3) [2024年03月02日(Sat)]

子どもの不登校、いじめ、自殺の問題には新しい対策を
(3)通信制・定時制高校の生徒に自殺防止の教育

 子どもは「ひきこもり状態」や「体調不良が増加」すると、自殺念慮が高まるのです。 もう一つ、気になることがあります。

 政府が発表した、2023年版の自殺対策白書では、 子どもの自殺の中には、定時制・通信制高校の生徒がかなり多かったことです。

 22年に亡くなった高校生352人のうち、4分の1は定時制・通信制の生徒だった。原因・動機では、全日制が学業不振やいじめなど「学校問題」の占める割合が大きかった。定時制・通信制では「健康問題」の占める割合が多かった。

https://www.asahi.com/articles/ASRBM7QYZRBMUTFL01X.html 【朝日新聞】

2023年 自殺対策白書
第2章第3節 82ページ

 埼玉県でも、進学先に定時制・通信制高校への進学が増加していました。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5262
★中学生の進路希望、通信制高校への進学希望が増加

 通信制・定時制高校の生徒が自殺する原因として「健康問題」ですが、これは、うつ病、不安症、ストレスからの身体不調などが含まれているのではないでしょうか。精神科・心療内科に通院していたのですから。

 「特に、女性の定時制・ 通信制において精神科・心療内科に通院して いる割合は約7割と顕著に大きく」となっています。

 精神科・心療内科に通院していても、自殺されています。

 定時制・通信制高校の生徒に、認知行動療法のような治療支援を導入すべきです。在学中に、自殺防止対策の教育を行うことを提案します。
 そして、実際、在学生にうつ病、不安症の生徒がいるはずだから、「治す」支援を導入すべきです。薬物療法、従来の支援法だけでは不十分なのでしょう。

 薬物療法で治らない場合、誰が、実際、生徒に臨床的ケアを行うか。多大のワークロードを必要とします。だから、治療を任務とする特別職を任命しないと、するひとはいないのではないでしょうか。精神科医も心理士(傾聴、相談は「治す」ことを任務としない)も行わないので、この役割はすっぽり抜け落ちています。自治体、学校で検討してほしい。

 では、全日制の高校生は対策不要かとも言えない。数では多い。しかも、どの原因でも抑うつになっていると推測される。

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https://blog.canpan.info/jitou/archive/5359
【重要】こども(思春期)の「ひきこもり」や「身体の不調」が自殺に強く関連

 こういう研究報告もあります。抑うつ症状が悪化すると助けを求めない。

https://www.igakuken.or.jp/topics/2023/0904.html
◆うつ症状悪化で相談したい気持ちも低下 思春期の追跡調査で解明
 東京都医学総合研究所

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5245
★不登校最多、相談しない子ども4割、解決するとは思わない
 〜 なぜなのか、別な視点からの調査が必要

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5240
★不登校最多、相談しない子ども4割、解決するとは思わない

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★いじめによる自殺事件・調査不十分


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5346
【目次】子どものいじめ被害・うつ病など精神疾患、自殺防止対策ー2024年
Posted by MF総研/大田 at 10:34 | 子どもの苦悩 | この記事のURL