なぜ孤独はつらいのか [2024年02月20日(Tue)]
なぜ孤独感はつらいのか〜(1)人類の進化の歴史から脳が孤独は危険であるから避けたいため高齢者の「孤独感」は死亡リスクが高くなることがわかっています。 その前に、こどもでも、大人でも、友達を求めることが多く、孤独はつらい感情を起こします。ストレスにより免疫力が低下します。強まると「うつ病」になり、自殺にもいたります。 なぜなのでしょうか。いくつか、解釈があります。 1) 人類の進化の歴史から 『ストレス脳』『スマホ脳』などのベストセラーで有名な、ハンセン氏は、『メンタル脳』の第7章「なぜ孤独とSNSがメンタルを下げるのか」の中で、次のようにいっています。 「人類の歴史のほとんどずっと、「他の人と連帯すること」が危険だらけの世界で生きのびるために欠かせないことでした。あなたがこの文章を読んでいるということは、祖先全員が周りの人と助け合い、互いを守り合ってきたはずです。社会的な絆を結んでそれを維持した人は命をつなげる可能性が高かったので、当然その遺伝子が子孫にも受けつがれています。」(p139、アンデシュ・ハンセン『メンタル脳』新潮新書、久山葉子訳) 「歴史上、群れから追い出されることは確実に死を意味しました。人間にとってグループはそれほど大事なので、なぜ脳が孤独を大きな危険だと見なすのかも理解できます。 長期間孤独でいると、脳は「何かあった時に誰も助けてくれない」と受け取ります。」(p145) このようなわけで、ひとは孤独であるとつらいと感じます。グループから排除されたり、グループ内にとどめてはいるが不当な行為をさせられる(つまり、いじめ)と孤独感でつらくなります。 成人になると、グループは「あのグループ」だけではないとわかり、他の場所をさがして生きていけます。しかし、こどもはそこしかないと思いがちで、排除されると苦しみます。 高齢になって、どこにも「存在」そのものを受け入れる「居場所」がなくなると、孤独感を感じます。 人は、自分がいてもいい場所、居場所を求めます。 孤独孤立したひとは、うつ病になったり、ストレスから免疫を落とし死を早める、自殺もあるので支援対策が必要です。居場所を作り孤独感から解放する、うつ病になっているひとは「治す」支援をする、など。 こういうわけで、4月から「孤独孤立対策推進法」が施行されます。自治体は対策をとる義務があります。5月は「強化月間」です。 第2世代のマインドフルネスSIMTは、うつ病などの「治療」法にさえなるのですから、予防もできます。定期的にSIMTを実践する居場所を開催するのです(30年前から、蓮田市では2か所で開催しています)。 マインドフルネス総合研究所も、5月の「強化月間」に、孤独孤立対策にSIMTを活用しましょうというプログラムを開催するつもりです。 http://mindfulness.jp/kodokukoritu/kodokukoritu.htm ★マインドフルネス総合研究所、および、ほかのマインドフルネスのプログラム ◆「孤独」はなぜつらいのか、ほかに、哲学からの解釈があります。 (1)人類の進化の歴史から https://blog.canpan.info/jitou/archive/5354 (2)幸福の哲学から=人間は他を愛することで幸福を感じる https://blog.canpan.info/jitou/archive/5355 (3)自己とは何かという哲学から=人はみな世界を作っていく https://blog.canpan.info/jitou/archive/5357 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5338 【目次】孤独孤立対策ー2024年 【ほかの関連領域】 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5346 【目次】子どものいじめ被害・うつ病など精神疾患、自殺防止対策ー2024年 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5312 【目次】マインドフルネスは、第1世代から第2世代へ 〜孤独孤立の対策・自殺防止対 策 〜大震災からのうつ病、自殺の予防に 〜至誠・社会創造・平等・無差別・無闘争・共生 |
Posted by
MF総研/大田
at 20:59
| 孤独孤立自殺うつ病不安症
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