日本における「マインドフルネス」周辺の学者、医師などにある構造的な問題の不可視化(2) [2023年12月28日(Thu)]
2023年、
日本、世界で種々の事件、紛争が勃発した時点で「マインドフルネス再考」
第1世代マインドフルネスに向けられた批判
〜 主にMBSR、MBCTの弊害
2) 組織構造的、社会的問題の不可視化
〜日本における「マインドフルネス」周辺の学者、医師などにある構造的な問題の不可視化(2)
次の論文で指摘された「マインドフルネス」に対する批判について紹介するとともに、私見を述べている。
(B) 池埜聡・内田範子「第2世代マインドフルネス」の出現と今後の展望ー社会正義の価値に資する「関係性」への視座を踏まえてー、Human Welfare, 12:87-102,2020年 (これは、上記雑誌、1月号で、林紀行氏が注9)で紹介している。(p15) )
学問的に、また医学的に、検討すべきはずの社会的問題が無視、傍観、見て見ぬふりされている懸念のあるところが気になっている。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/1812
★無視・傍観・軽視・放置・見放される病
うつ病は薬物療法による治癒率が低いことが知られている。欧米では、認知行動療法で治る患者もいる。
うつ病、不安症などを改善する「マインドフルネス」は、宗教ではなく、 精神療法の枠内であるのに、日本ではすすまない。欧米では、広く臨床試験が行われて、多くの論文がある。(雑誌「精神科治療学」2023年1月号)
こういう状況を「良くない」と思わなくてよいという専門家(学者、医師、心理士など)の努力不足の罪の意識を覆い隠し、見て見ぬふりしているように見える傾向をマインドフルネスが助長しているおそれがある。「隠し持つ暗いボタン」と言われる。https://blog.canpan.info/jitou/archive/3795
SIMTでは、現場で起きるエゴイズムの心は、他者、組織の価値を崩壊させるので、観察し、抑制する訓練を続けるが、第1世代のマインドフルネスにはそれがない。
自殺の背景にうつ病が治らない患者の悲惨な状況や治療法の不足の状況などを見ても、「良くない」と評価せず傍観することが続いているように見える。マインドフルネス心理療法の一つとして、自己洞察瞑想療法、SIMTは、難治性のうつ病が治る患者が多いのに、無視され、排除されている。
精神的な社会問題が日本では多い。産後うつ、がん患者の自殺、いじめによる不登校自殺にもうつ病があるはず。カルト被害もある。
自殺、カルトの被害など悲惨な状況を見ても聞いても、教育者、仏教学、精神医学、心理学が構造的問題に貢献していない状況も「見てみぬふり」といえないか。
今、有名な組織ぐるみの不正が続々と明るみに出ている。倫理感が欠如している。内部告発がしにくい。観て見ぬふりしてもいいようなことを教えるマインドフルネスは問題があるように見える。
ポージェスのポリヴェーガル理論で、対人場面の職場、学校、病院では、評価するされる現場であり、「交感神経」を興奮させる現場であるから、第1世代のマインドフルネスは使えないと批判された。つまり、第1世代の活用範囲が限られているのである。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2674
★フランクル
〜良心が何千何万のユニークな生の状況における、何千何万 の戒律に気づかせてくれる
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5168
★【連続記事目次】孤独・孤立の対策&
不登校・ひきこもり・自殺念慮対策(SDGs3.4)
自殺防止対策にも、孤独孤立対策にも。
◆2023年、
日本、世界で種々の事件、紛争が勃発した時点で「マインドフルネス再考」
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5296
【目次】第1世代のマインドフルネスに対する批判
〜 問題を克服するために第2世代マインドフルネスへ
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Posted by
MF総研/大田
at 20:49
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さまざまなマインドフルネス
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