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NHK総合テレビで職場での自殺が増加と報道  〜認知行動療法を受ければ救えるいのちだったのではないか [2023年12月03日(Sun)]
新しい対策を真剣に考えるべき
【目次】孤独・孤立の対策&
  不登校・ひきこもり・自殺念慮対策(SDGs3.4)

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NHK総合テレビで職場での自殺が増加と報道
 〜認知行動療法を受ければ救えるいのちだったのではないか

 12月2日の朝、NHK総合テレビ、「NHKニュース おはよう日本」で
「職場の死がなくならない 追い詰められる若者たち いま職場で何が・・・」
を報道した。
   昨年度過労死と認定された人は121人だった。そのうち半数以上、67人が自殺(未遂含む)だった。最近、精神障害で労災認定される人の約半数が30代までの若者だった。

 一昨年、21歳でなくなった「ゆうやさん」のケースを紹介した。「業務上のストレスでうつ病を発症し自死したと労働基準監督署が認定した。
 テレビは、会社の新入社員の育成・研修の仕組み、業務指導のありかた、業務量などの問題点を指摘した。

 テレビは、「ゆうやさん」のケースを詳しく紹介した。

   入社後8か月、うつ病と診断されて「休職」。精神科に通院していた。 半年後 復帰したがすぐ転勤になった。新しい仕事をうまくこなせなかった。 同僚などから、無能よばわりされる暴言も受けた。 そして、自殺した。

 精神科医は、人手不足などを背景に、コミュニケーション不足が悪化しているのではないかと指摘。
 似た状況は、教師の多忙のため、子どもの不登校、自殺の増加が起きているのかもしれない。たとえば、 「いじめ」を訴えてきた子どもに十分相談に乗ってあげられないこと、教師が感情的になることがあって子どもが不登校になること、などでうつ病、不安症を見逃してしまうことが起きているかもしれない。

 このケースで私が注目したのは、精神科医の治療を受けて 寛解したといって、復帰してもすぐに再発し、自死に至ることの背景には、実は、感情を扱う脳内のネットワーク(眼窩前頭皮質を中心とした)の機能低下が回復しておらず、うつ病が完治していない可能性が高いのであろうということである。

 精神科医も指摘していた。
 「感情を通わせる・相手の感情を読み取ることが難しいという、そういうコミュニケーションパターンに陥っていると思う」と指摘。

 現在の精神科医の薬物療法は、セロトニン神経を活性化(再取り込み阻害で)させることに主眼が置かれている。睡眠不足のストレスや心理的ストレスによって、炎症性サイトカインが背外側前頭前野、眼窩前頭皮質、内側前頭前野などに炎症を起こしてうつ病を発症しているのに、薬だけでは十分回復させられない患者もいるようである。
 そういう状況で復職した場合、かなり軽い仕事なら徐々に回復していくかもしれないが、新しい仕事で簡単でない仕事に転じると、心理的ストレスを感じるのでまた炎症性サイトカインを出して、再発するのは当然であろう。
 現在のうつ病の治療法では、完治しない患者がかなり多いという事実がある。

 テレビでは「5年間継続して治療しているが体力・気力はちょっと不安定」という他の患者の証言も紹介した。
 うつ病、不安症、PTSDなどが「完治せず」に、十分に社会復帰できず、孤独孤立しているひとが多いはずである。

 過労自殺、いじめ自殺、がん患者のうつ病、自殺などの減少のためには、薬物療法だけではなくて、それを補う認知行動療法を提供する制度を全国に作るべきである。
 もう一つ、学校を巣立っていく前に、学校でうつ病の教育をすべきである。「こういう状況になったらうつ病を疑がおう、精神療法もある」という教育をすべきであろう。日本を作っていく未来があったはずの若者の自殺が多すぎる。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5284
(5)実在の非二元性から精神療法へ〜その2
の続き、その3 「症例A氏」は、4日に掲載予定。


【目次】孤独・孤立の対策&
  不登校・ひきこもり・自殺念慮対策(SDGs3.4)

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Posted by MF総研/大田 at 19:38 | 自殺予防対策 | この記事のURL