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過ち認め 自ら振り返る社会に(2) [2023年10月29日(Sun)]

過ち認め 自ら振り返る社会に(2)

 朝日新聞(10月26日)で、政治学者宇野重規氏の論壇時評が掲載。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5259
「過ち認め 自ら振り返る社会に」(1)

 種々の精神社会問題が噴出し、多くの国民が苦悩している。こういう状況にしたのは、我々、中高年だ。多くの「過ち」を犯してきた。
 こういう時に、仏教も仏教の学問も国民に解決の方向を示してくれそうもない。しかし、 日本には、宝があった。西洋からもフランクルが紹介された。 これらを、中高年の専門家は、否定、排除、無視してきた。

 フランクルと西田幾多郎は、図のように類似する。別々の国から、こういう類似が生まれるのは、人間の真相であるためかもしれない。
 (日本では、芸術家、小説家、詩人も自己の根底の超越をいうひとが多い。さらに、日本は、キリスト教系でも自己の根底に超越をいう人も多い。右矢印1 マインドフルネス心の世界遺産

 専門家はよく理解せずして、否定、排除してきたのではないか。魅力を感じないから、現代に活用できると思わないから、仏教哲学をフランクルのような精神療法として活用させることを妨害したことになるかもしれない。

 日本人が精神的なよりどころを失ったこと、仏教が国民から信頼されなくなったこと、カルトの被害を招くことになったこと、権力者による我欲で苦悩させられる国民の多いこと、うつ病が治るような心の持ち方に活用させずして自殺者を減少させられないことなどに加担したことになるかもしれない。

 次の記事でみるように、精神療法と宗教とは、扱う内容が違うのだ。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2670
★フランクルの教育論

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3406
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3194
★フランクルと西田哲学の類似性

 フランクルや西田の哲学が示す自己の構造は、法華経などの大乗仏教にも、道元の仏教にもあるとされる。しかし、これが教育されてこなかった。出版物もさがすのが難しい。まず、ほとんどの国民の目に届かない。
 日本の仏教の若手は今の教えで檀家信者の心を導くことができると満足しているのだろうか。日本の若者に、言論、学問、宗教解釈の自由があるのだろうか。

フランクルと西田4.jpg

【参考記事】
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4988
★自殺対策 〜 心理職に期待
 孤独孤立対策にも

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5259
【目次】専門家のエゴイズムー2023
  〜 宗教者、学者、種々の専門家


Posted by MF総研/大田 at 08:13 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL