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「鈴木大拙 願行に生きる」第7回 [2023年10月10日(Tue)]

第7回〜「鈴木大拙 願行に生きる」(下)  〜 その生涯と西田幾多郎との交遊

 竹村牧男さん(東洋大学名誉教授)による、「鈴木大拙 願行に生きる」下巻のラジオ放送が始まりました。
発行:NHK出版

鈴木大拙後編.jpg

 竹村氏の願い(あとがき)
 「世界が混迷を深め、環境問題は海の汚染を含め危機的な状況にあり、無辜の民を殺して平気でいる戦争がためらわず実行され、南北のみならず随処において経済的格差が絶望的に広がる今日の時代にあって、困難に押しつぶされそうであってもなお その根本から立て直すためには、大拙の真摯な提言をもう一度、深く学び直し、 そして実際の行動につなげていくことがきわめて大切なことでしょう。」

 「人間の誰もが本来の人間性を自覚し実現すべきことを、大拙はすでに戦前から説き続けていました。その洞察には、実に深いものがあったと思わずにはいられません。」

 第7回が、10月8日にありました。

 世界の各地で起きる戦争、紛争。国内でも、自分の欲望のために他者を不幸にする大人たち。
 子どもは不登校、いじめ過去最多。「重大事態」にもみられる各人のエゴイズム。

 このような悲惨な状況を乗り越えるのは、人間の心でしょう。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2218
★科学は本来、独断と我執を否定すべき(西田幾多郎)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3162
★最も深い実践=「至誠」(西田幾多郎)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3498
★至誠の心を持てとは日本の多くの人が主張した

 日本から、深い心の探求が失われてしまいました。宗教者も学者も教えないので、日本の宝は捨てられて、宗教者でもない宗教学者でもない人々が、必死に外国に探そうとしています。
 ジョン・カバットジンの「マインドフルネス」や、ジョアン・ハリファックス。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4695
★「死にゆく人と共にあること〜マインドフルネスによる終末期ケア」ジョアン・ハリファックス (9)無常、無我、自由を悟る

 これが、現実に生かされたでしょうか。
 これは、鈴木大拙がいうものと同じでしょう。ハリファックスもおそらく鈴木大拙で知ったことでしょう。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4761
★哲学者池田晶子さんがいうように自分で善悪の判断をしないと権力者や専門家による差別、独断、偏見、弱い立場の人の苦悩がなくならない

 日本人は、ジョン・カバットジンから、「無評価で観察の瞑想」を教えてもらいました。これは、鈴木大拙の教えの最も表層部分です。

 現実の世界は、悲惨な状況です。「それはだめだ」と評価し 行動を起こさなければなりません。

 日本に蔓延するエゴイズム。種々のハラスメント、誹謗中傷、弱い立場のひとを排除する長老、自利のために忖度、沈黙する周囲、・・。

 心の探求のことは、日本の中にたくさん残っています。外国ばかり依存せず。日本の宝を発掘してほしいものです。

 鈴木大拙の放送をお聴きください。そして、これは、テレビの「こころの時代」で、1年間放送していただきたいと思います。日本人が知らないのです。大学でも社会教育でも教える専門家がいません。


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5141
【目次】竹村牧男氏によるラジオNHK宗教の時間 〜 「鈴木大拙 願行に生きる」
Posted by MF総研/大田 at 07:29 | マインドフルネス心の世界遺産 | この記事のURL