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NHK 総合テレビ ”デートDV” [2023年09月23日(Sat)]

NHK 総合テレビ ”デートDV”

 9月22日、NHKで、デートDVについて放送した。

https://www.nhk.jp/p/netadori/ts/QL8GZ2L5VX/episode/te/8ZG2W8N768/
女性の6人に1人が被害に 広がるデートDV 対策の“死角”

 「交際相手との間で起きる暴力、“デートDV”。・・・
支援の現場では被害者を守ることの難しさに直面している。」

 「加害者の暴力はなぜエスカレートしてしまうのか。」

 NPO法人ステップ 栗原加代美理事長の話では
 加害が生じる背景として、子どものころに受けた虐待、ネグレクト、過干渉などが多い。
 「加害者を治療しないと、同じことを繰り返すだけ」という。

 加害者も被害者も”デートDV”であることに気がつかないことがあるという。早い段階で気づいて対策をとるために、「チェックリスト」が紹介された。

 栗原さんのところでは予防教育や支援プログラムを提供している。

 暴力あるところには「怒り」の抑制ができないのだから、扁桃体の過剰興奮と抑制機能の低下がある。そして、暴力などをふるえば、愛情関係が破壊されるはず、相手の苦悩を共感できないといいう価値実現の行動ができない問題がある。
 デートDVをする加害者の脳についての研究では、眼窩前頭皮質の障害があるという。 加害者がその傾向をやめたいならば、こういう領域が正常化する方向へのトレーニングが必要となるだろう。
 被害者側は、何も悪いわけではない、早い段階で気づいて、加害者と別れるのがいいのだが、専門家や警察に相談するとDVがひどくなりそうで、相談しにくく、同居していないカップルの支援は難しいという。

 加害側は、幼少期に、両親の不和、暴力を目撃、親から自分への虐待などが多いという(全部ではないが)。家族間の「愛情」がわからなくなっている。暴力が世代を超えて連鎖していく。両親間の暴力、子どもへの虐待をやめてもらいたいものだが、家庭内のことで外部からは把握されにくい。ここにも、多くの孤独の人がいる。
 加害側でも被害側でも、自分が変わりたいと思うならば、SIMTを応用した実践訓練があるだろう。

 眼窩前頭皮質の機能低下は、うつ病やPTSDもそうだと言われているが、SIMTで「価値実現の確認」の訓練と、感情が起きた時の自分の基準の観察、価値崩壊の反応の抑制を繰り返すためか、治っている。
 DVの加害では、そこの変調が成長期の長い年数をかけたことと、感情の程度の深刻さが大きいように思われるので、強力な訓練が必要だろう。
【目次】孤独・孤立の対策&
  不登校・ひきこもり・自殺念慮対策(SDGs3.4)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5168
Posted by MF総研/大田 at 20:06 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL