うつ病になるとなかなか完治しないことを理解しておきたい [2023年09月02日(Sat)]
うつ病になるとなかなか完治しないことを理解しておきたい
〜 うつ病について教育すべき
パワハラでうつ病となり退職後、2年後に自殺した女性の裁判。遺族側が敗訴。
報道によれば
「退職後に亡くなるまで2年以上たっており、その間に別の仕事をしていたことなどを重視して、区役所での公務と自殺の因果関係を認めなかった」
という。
非常勤労災の請求権認めず 自殺女性の両親敗訴 福岡地裁判決
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/504104/
森下佳奈さんの控訴審を支える会のご案内(2023年5月17日)
https://roudou-navi.org/custom/20230517event/
うつ病になると、脳内の背外側前頭前野、眼窩前頭皮質などに炎症がおきているというのが、最近の有力な説である。
現在の薬物療法は、セロトニン神経に作用し、炎症部位に直接作用しないので、寛解になっても、抑うつ気分は回復しても、前頭前野などの機能が回復していないかもしれない。
退職した時に生じた炎症がなかなか回復しないことがある。この裁判の事例も、これが影響していたことがあるのは、間違いないだろう。
しかし、裁判では、こういうことが考慮されていないかもしれない。うつ病になったら、精神科の診断を受けて、経過もよくみてもらわないと、前の職場には関係ない(因果関係がない)とされて、遺族がさらに苦しむことが起きる。
雇用する側の管理職も、うつ病について理解しておくべきだ。理解がなさすぎる。パワハラ、セクハラなどで、部下の一生を台無しにする、時には、自殺に追い込む。
ジャニーズ事件も、パワーを持つものによるセクハラの様相だ。被害者を一生苦しめる。関係者もマスコミも「見て見ぬふり」があったという。
大学でも、力ある立場の者による弱者へのパワハラがある。何というお粗末な日本。
子どもによるいじめや教師によるふるまいによる子どもの自殺でも、不登校になってから自殺までの期間が長いと、うつ病にした加害者の行為が軽く評価されるおそれもある。いったん、重いうつ病になったら完全回復にはかなりの高度の治療がされなければならないことをすべての人が教育されるべきだ。自分の一時の欲望で、被害者を一生くるしめたり、自殺させるから欲望を抑制すべきことを教育されるべきだ。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5202
★見て見ぬふり
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5119
【目次ー自殺予防2023年】
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Posted by
MF総研/大田
at 07:49
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自殺予防対策
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