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鈴木大拙「自由」とは [2023年05月14日(Sun)]

第2回=自由への気概 ー 禅に基づく自由論

 竹村牧男氏(東洋大学名誉教授、前学長)によるラジオ放送が4月から始まりました。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5141
 NHK宗教の時間 毎月第2日曜日、午前8:30−9:00

 テキスト「鈴木大拙 願行に生きる」(上)竹村牧男、NHK出版


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5147
★第1回=大拙の生涯と西田との出会い

 今日は、第2回です。

 「禅による自由」が大拙によって、説かれます。こう生きたいひとが多いでしょうに。

 日本人も多くのひとが「自由」ではありません。一部の集団のトップのみが自由であり、多くのひとが「ハラスメント」により、自由を奪われています。犠牲を払っています。自由に主張すると排除されるので、忖度し「何もしないほうが得」・・・。

 (放送後に、また、おあいします。)

第2回=自由への気概 ー 禅に基づく自由論

 大拙の「自由」とは、大乗仏教者、とくに、深い禅の厳しいものです。

 「自由ということは、欲求的自我の意のままということではなく、より深く、その存在の本性ともいうべき絶対の自己に基づいての、その自己によることだったのです。」(p44)

 欲求にまかせてふるまうようなものではありません。

 そして、社会から超越して自分ひとり満足しているのではありません。静かな山寺にて静かに暮らすありかたではありません。それでは、慈悲の行動がありません。自由は他者との関係にあります。

 「Bそれは自性からはたらく妙用として発揮される、
ようなものなのです。その主体性は、霊性の自覚に基づくべきものなのであり、・・・
その妙用にはたらく主体性は、さらに、
Cそれ故、無功徳・無功用・無報酬の行為となり、
Dおのずから他者への慈悲行三昧となって展開する、
ものでもあるのです。そのような、大乗仏教の菩薩の根源的な主体性こそに、 自由は見出されるべきものなのです」(p50-51)

 一人でいるのでなく、家庭や職場で暮らす人の他者救済実践のはたらきです。他者の苦悩の解決のために働くが、見返りを期待しない、ボランティア的行動です。家庭、職場で、悩むひとのために行動する。無報酬で働く心のありさまです。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5141
【目次】竹村牧男氏によるラジオNHK宗教の時間 〜 「鈴木大拙 願行に生きる」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5147
第1回=大拙の生涯と西田との出会い
Posted by MF総研/大田 at 06:44 | 深いマインドフルネス | この記事のURL