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(2)うつ病にかかりやすくするウイルスがいる [2022年11月25日(Fri)]
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4939
◆現在の制度のままでは医師は経営的に精神療法を提供できそうもない  〜和田秀樹さん

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4947
★自殺念慮の強いうつ病には、無評価で観察を超えたマインドフルネスが必要

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4236
★「評価される」「評価する」場面でのマインドフルネスSIMT

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4988
◆心理療法でうつ病の完治・自殺対策 〜 心理職に期待

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5020
◆マインドフルネス総合研究所の活動・講演・体験・改善支援セッション

【改善事例】
★改善事例1〜マインドフルメイト
★改善事例2〜マインドフルネス総研および他のマインドフルネス瞑想療法士

(2)感染しないように注意して!
 新型コロナ感染症は後遺症として
  持続的うつ病等を残す 
 (2)うつ病にかかりやすくするウイルスがいる

 うつ病は、セロトニン神経の問題であるというセロトニン仮説で、薬物療法がおこなわれてきましたが、最近では、「神経炎症説」が有力です。薬物療法で完治しない人が多い理由と推測されます。

 うつ病は、脳の部位に、炎症が起きているという説は、次のリンクで紹介されています。

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2018-07-26
◆京都大学の発表
 うつ病における脳内炎症の役割の一端を解明しました

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/29/4/29_163/_pdf
◆日本生物学的精神医学会誌

https://www.amed.go.jp/news/release_20180720.html
◆日本医療研究開発機構

ウイルス(HHV-6)に感染している人はうつ病になりやすい

 炎症性サイトカインの前に、あるウイルス(HHV-6)に感染している人は、うつ病になりやすいそうです。その研究をみておきます。(もちろん、これは、新型コロナ感染症のウイルスではありませんよ、念のため)
 同じようなストレスであっても、うつ病になりにくい人、なりやすいひとがいます。まず、その点について、画期的な発見がありました。

http://www.jikei.ac.jp/branding/2017/topics/21.html
◆慈恵医科大学
ウイルス学講座・近藤一博教授らが、うつ病の原因遺伝子を発見し、論文がiScience誌(Cell Press)に掲載されました。

https://diamond.jp/articles/-/289323
◆Diamond Online
 炎症性サイトカインについて紹介する前に、うつ病になりやすいウイルス(HHV-6)に感染しているひとがいるということが発見されました。こちらにわかりやすく紹介されています。
    「セロトニン説は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が劇的に効いたことを根拠にブームになったもので、当初は「うつ病の原因はセロトニン不足による」と説明されていましたが間違いです。
     理由はいくつかありますが、一つはSSRIを抗うつ薬として投与し、セロトニンを補っても半分は治らないこと。もう一つは、うつ病患者の脳内物質を測った結果、セロトニンは減っていなかったことです。 」
 近藤一博氏らは、うつ病にかかりやすくするウイルス(HHV-6)が脳内に潜伏していることを発見しました。このウイルスを持つひとは、12倍、かかりやすいというのです。
     「この嗅球のアストロサイトでHHV-6が作り出すのが、潜伏感染タンパク質にして遺伝子情報も保有するSITH-1で、このSITH-1抗体が陽性の人はうつ病に約12倍なりやすくなります。」
     勘違いされたくないのは、HHV-6がうつ病の原因とは言っていないということです。HHV-6がやっているのはストレスを増幅する働きで、ストレスを増幅することによって起こる病気の代表格がうつ病です。」
 このウイルスが、うつ病の直接の原因ではなくて、ストレスにより、免疫細胞、ミクログリアから炎症性サイトカインが分泌されて、背外側前頭前野、島皮質、眼窩前頭皮質などに炎症を起こしている(これは、次の記事で)。その時、ウイルスHHV-6に感染している人は、それが、ストレスを増強させて、うつ病になりやすいといいます。
 うつ病になるのは、免疫細胞ミクログリアから炎症性サイトカインが分泌されるためです。(次の記事)

感染しないように注意して!
 新型コロナ感染症は後遺症として
  持続的うつ病等を残す


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5092
この連続テーマの(1)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5093
(2)あるウイルス(新型コロナ感染症のウイルスではない)が、うつ病にかかりやすくする

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5094
(3)うつ病の神経炎症説(この記事)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5095
(4)別のウイルスHHV-6の悪影響

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5096
(5)新薬の期待となお残る課題