日本には、最も深い「マインドフルネス」があった 〜 否定、排除されてきた、専門家のエゴイズム [2022年11月18日(Fri)]
日本には、最も深い「マインドフルネス」があった
それが、否定、排除されてきた、専門家のエゴイズム
(重要なことですから、別の記事にします。)
日本には、深い誠実な仏教がありました。それが、現代、広く教えられていれば、「カルト」的な宗教(?)は、入り込む余地はなかったはずです。うつ病、自殺も減少したはずです。
瞑想の時の無評価観察に限らず、家庭で職場でインターネットで、対面時に、言葉を発する時、行動する瞬間に、自分の言葉、行為にエゴイズムの心理、ハラスメント、自分勝手な論理がないことを評価し、もしあれば、気づき、抑制するという観察(マインドフルネス)です。
記事末尾の3冊目の本は、
死を意識し始める「がん闘病」の人、および、すべての人のための「マインドフルネス」です。
昔から、日本にありました。思想的には、空海にもあったと竹村牧男氏があきらかにされました。
実践としては、道元にありました。坐禅と生活中での、我見我執の観察(=道元のマインドフルネスです)を教えています。道元の多数の「テキスト」にあります。
「マインドフルネス」は「正念」です。自分を観察することです。
どこまで、どのようなことを目指すかで、歴史的に種々のマインドフルネスが考案されました。
ブッダ、釈尊の直説は残っていません。説一切有部の初期仏教は、輪廻の思想の中で、六道輪廻からの解脱をめざしたものです。実践は「八正道」でした。
大乗仏教は、「そんな死後の自分たちだけの解脱ではだめだ。この人生での一般人の苦悩を解決しなければならない」としました。実践は、六波羅蜜でした。現代の哲学で「超個」「絶対無」「無分節」に該当するものも、大乗仏教から主張され始めました。
中国の唐宋時代の「禅」は庶民のものではありませんでした。僧侶のものでした。日本の仏教が、庶民を救済するものになりました。しかし、江戸時代を経過するなかで、仏教は変質しました。
宗教のことで、日本は、大問題になっています。今こそ、深い人間探求、誠実な宗教も求められます。宗教ではないレベルの、自分の観察、マインドフルネスも、深刻な問題の解決になるのならば、
深い観察法を古人のテキストの中に発見すべきでしょう。過去の偉大なひとたちのテキストにあるはずです。
大学でさえも、宗教者でも、自分の満足のために、おかしなことをする者、それに迎合、忖度する者もいます。
国際的にも、国内的にも、そんなことをしている時ではありません。危機的な世界情勢の中で、専門家が自己中心的に行動しては、日本の未来があぶないです。よいものを少数の人間の利益、エゴイズムで排除している時ではありません。時代が違います。長老がたは、これまで導いてくださいました。しかし、もう50年先まで長年月、日本を導くことはできません。これからは、50年も生きていかねばならない若いひとのための時代です。若手に任せるべきです。若手の革新説が見えません。カルトに対抗する仏教の教えが見えません。未来が心配です。
多くのひとが、「若者よ、長老にあらがおう」と言っています。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3460
無評価で観察する「マインドフルネス」は、子どもでもできる最初の観察法ですが、下記の本は、日本の禅が探求していた最も深い、絶対無までの探求ですから、とても子供はできません。しかし、
生命にもかかわるような深い苦悩は、昔も現在もあります。
道元禅師もそれを強調していたと、竹村牧男氏(前東洋大学学長)もあきらかにされました。
そういう深いものがあったからこそ仏教は世界宗教と言われるのでしょう。
専門家は、自分の専攻するもの、自分の解釈、わかる範囲、自分ができる範囲のもの
自分がしなくてすむ自分に都合のよい解釈に執着して、社会貢献できるはずのものを自利、自己だけの満足のために、排除、否定することがあります。それを我利我執だと気づいて抑制することが、仏教の核心の一つであるはずです。執着の抑制、「煩悩」の観察、抑制です。道元のいう「己見我利我執」の観察抑制です。そうでないと、人々の深い苦悩を救済できないではありませんか。現代も、海外でも国内でも、自分のエゴイズムで、ひどいことが起きているではありませんか。
禅や仏教、「マインドフルネス」の専門家もやってみて、自分のエゴイズムの心理を観察して、「悟り」体験、自分を超えたはたらきがあることを理解していただきたいものです。西田幾多郎、西谷啓治、鈴木大拙、秋月龍a、竹村牧男氏などを継承していくもの・・・。
下記は、実践書です。哲学者の「幸福」「いきがい価値」の哲学も参照しながら、実践していただきます。西田哲学の理論書ではありません。西田哲学の研究書となると、多くの研究者の本があります。ただし、実践論はまだないですね。下記は、粗い最初の本です。種々の領域(ポイエシス)のところに詳細な内面実践(プラクシス)を開発していただきたいものです。
次の時代の日本を担う若手、数人で、種々の現場(ポイエシス)におけるマインドフルネス実践(プラクシス)の応用編の本を書きませんか。どこかの出版社にお願いしましょう。
大田健次郎(2022)『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4917
★この本について
この本の目次
★★ マインドフルネスSIMT、自己洞察瞑想療法
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5089
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Posted by
MF総研/大田
at 17:18
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さまざまなマインドフルネス
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