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カルトの被害 [2022年10月14日(Fri)]
カルトの被害にあわないためにも「宗教とはどういうことか」と言うことの哲学を理解していくことが大切です。
 日本の伝統仏教も「マインドフルネス(第1世代)」も、その学問(?)も、「宗教」の核心を教えてくれないようになってしまっています。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2614
★宗教レベルと宗教以前
【この記事の最後にカルトに関連する記事の目次を掲載します】

カルトの被害

 カルトの被害にあう人は、「苦悩を抱えた人」で、支援するひとがない「孤独・孤立対策」している人のようです。悩みを持つ人は、つらい状況にいます。相談で終わるのではなくて、その悩みが解決する実際の生活の方向まで支援を続けないといけないのだと思えてきました。

 今後は、たとえば、孤独、家族と不和という悩みを持っているならば、一回きりの相談ではなくて、解決するまで支援しないと、悩み続けるうちに、カルトのようなところに向かうおそれがあると思いました。

 うつ病、そこからの自殺についての問題に取り組んでいますが、うつ病は、過労ストレスや心理的ストレスから起こることが多いですが、たとえば、次のような道筋が想定されます。

 失業して復職できないことが持続すると、うつ病になる可能性があります。就職の相談をしても、復職しない限り、うつ病は治りにくいでしょう。職があるという口実で勧誘するものもあるかもしれません。関連企業を持つ団体であれば、それができます。そこからは、自立が難しくなります。

 家庭不和で悩む人、たとえば、専業主婦のかた。相談しても解決が難しい場合もあるでしょう。信頼できる相談機関で解決できないと、そういう組織に入ってしまうのでしょう。

 そこへいっても、幸福とは思えないこともあるでしょう。そこでも、色々な苦悩があり、たとえば、そこでも人間関係があり、夫婦仲がいいとは限らない、2世の苦悩もある、いじめられることもある。苦悩があるのは、先祖の行いのせいや、信仰が足りないと言われる。それを解決するためには、先祖供養が必要。そのために、お金を納める。1回だけではなく、何回も続くというのは、いくら宗教思想であっても、限度があるでしょう。

 孤独、不安、家族問題、虚無、生きる意味の喪失、人格否定、虐待、、、など「苦悩」は多いので、信頼できる機関により、その解消の対策に救いとられないと、被害はなくならないでしょう。そんな思いがしてきました。

 人生には、つらいことが多い。どこかで、カルトの被害予防の教育も必要です。学校教育、社会教育。私は「うつ病、自殺の予防」の講演をするのですが、「カルト」の被害予防のためにも、教育や現実に悩む人の相談制度を充実するように、一言、加えようと思います。
 マインドフルネス心理療法のうちのSIMTは、すべての人が実践してもいいものです。 「無評価で観察」をさらに拡大して、行動の時、すべての人が「闇の心」で考え、行為する自分の心を、現在進行形で観察して、評価(加害になるからやめようと)すること。
 たとえば、先ほどあった出来事を思い出して、考えて、嫌悪、怒り、悲しみの感情を起こしていると、ストレス反応が起きて、うつ病になる(すでにうつ病になっている場合は、うつが持続する)おそれがあると「評価」して、思考を中断する。これは、自分を苦しめる心理を観察し評価することです。

学者もおかす罪

 また、加害の一例として、 自分のもの(学説、スキルなど)を批判するもの、地位をおびやかしそうなものをいじめ、排除して、社会的にはいいものを排除することを通して、結局、加害者になっている人がいます。社会の発展を妨害するのです。救済の可能性のあるものを排除すると、そのことを知っていれば、救われた生命があるのです。
    (もちろん、医学の領域にもある。(2024年8月追記)
    https://blog.canpan.info/jitou/archive/5460
    ★医学の世界でも新しいものを排除しようとする人もいるという(注2))
 こうしたことをやめるために、自分の独断、偏見、我利我執のエゴイズムの心を観察すべきなのです。相手個人、組織、社会を害するエゴイズムの心の観察が必要です。社会の利益よりも、自分の利益を重視するということは、学者に多いことは オルテガなどが指摘 しています。学者は、自分の学説を批判されることを嫌うのでしょうか。安定した職、収入、権力を持ち、悩まないので、SIMTのような実践をせず、長く改善しない傾向が続きます。同僚の教師たち、生徒、学生からは批判されない。小さな王国の独裁者になる者がいるのでしょう。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5049
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5067
★三浦綾子も指摘

 日本は、民主主義国家といいますが、多数決によって決められるようでは、批判説や革新説の人は、発表の機会も持ちにくいでしょう。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2354
【西田哲学】団体のエゴイズム・個人のエゴイズム

 こういう自己と相手の闇の心理の観察は、道元以来、日本人(の一部)が 主張してきた、自己の闇の心理の観察、正念、マインドフルネス。それを実践してきた人、表現してきた人を 「マインドフルネス心の世界遺産」 と名付けました。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2785
★完治まで1,2年、支援できる人
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4893
【連続記事】地方創生SDGs 3.4 自殺の減少 ー 2022年
 今年こそマインドフルネスSIMTで実現を


【カルトに触れた記事の目次】

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5252
★カルト信者を脱会させることは困難

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5115
★「既存の宗教はなぜカルトに走る人を救えないのか」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5102
★カルトの被害にあわないように導く誠実な宗教的支援活動を

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5081
★伝統仏教は救済できなかった。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5074
★宗教2世、親から暴力、自由の束縛

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5071
★本来、宗教とは何か(1)「苦悩からの救済」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5069
★家族が自殺することになるのは宗教なのか

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5058
★カルトの被害

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5056
★別のカルトか?

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3073
★反社会的集団のカルトも、マインドフルネスの看板をかけるかもしれないことを警戒する必要がある。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4919
★親の宗教で苦しめられる子ども

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4911
★日本人は何を宗教に求めているのか
 〜 グリーフケア・科学・スピリチュアル
 (直接、カルトの記事ではないが、宗教2世の問題も論じられている。悩む人が、スピリチュアルで犠牲になることもあるだろう)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3537
★学問らしいものがこうですから、マインドフルネスや瞑想にも、独断的な解釈をするカルト的なものがはいりこむおそれがあります。3,40年前は、カルトは、ヨーガ、自己啓発セミナーなどで誘うといっていました。今は、「マインドフルネス」でも誘うでしょう。 用心が肝心です。健全な「マインドフルネス」は、どういうものか、大学生は知っていたほうがいいはずです。

http://mindfulness.jp/kunou/fl-cults/cults-menue-yoko.htm
マインドフルネス総合研究所のホームページ
「カルト」について
Posted by MF総研/大田 at 06:53 | 人をあやつるカルト | この記事のURL