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(12)死の苦悩の淵にいる人を救う誠実な宗教が必要 [2022年10月07日(Fri)]

マインドフルネス心理療法、SIMTとは
(12)死の苦悩の淵にいる人を救う誠実な宗教が必要

 =遠藤周作の言葉(2)

 遠藤周作は、キリスト教も、神、仏のような働きが自分の心の中に働いていることを教えているのだと言っています。三浦綾子もキリスト教の教えを説いてくれるひとの教えによって、信じるこができるようになったのです。
 遠藤周作の言葉を一つだけと思ったのですが、 今、日本は、カルトだとも指摘される宗教的な問題で、多くの国民が苦しみ、政治までも大きな影響を受けています。
 そして、がん患者の自殺もあると聞きます。誠実な深い宗教的な教えが必要なひとが多いのです。地方創生SDGsで、国をあげて、自殺の減少にも取り組んでいます。
 こういう時ですから、誠実な、深い宗教があるべきだと思うので、遠藤周作の言葉をもう少し見ておきます。誠実な宗教。西田幾多郎は、救済するのは、生身の人間ではなくて、人間を超えた働き(超個)であるといい、道元や大燈国師などの禅、親鸞の真宗、キリスト教の聖書にあるといい、多くの哲学者(鈴木、井筒、秋月、西谷、藤田、小坂、竹村などの諸氏)が賛同しています。

新しい自己に再生する

 聖書がそうだとは思えない人も多いところを遠藤周作が教えてくれています。

 「現代人が聖書を読む時、イエスの復活の箇所にくるとはなはだ困惑するのは無理もありません。しかしそれは「復活」を「蘇生」と混同しているからで、復活は蘇生ではありません。 イエスの復活とは二つの意味があります。
ひとつは彼が大いなる神の生命のなかで永遠に生きつづけること、もう一つは彼の教えが人々の心のなかに何時までもいきいきと再生していることです。」(注p187)

 「復活とは我々が我々を生かし、我々を包んでいるあの大きな生命に戻り、そのなかで生きるということなのである。この大きな生命を仏教者も禅などによって体で感じている筈だ。そしてそれを悟りとよんでいるが、悟りを更にこえた生命体に参加することを復活というのである。」(p188)

 単なる個人、個、自己、自我の自己と思っていたのに、超個の個であったという、新しい自己に目覚めること。そう自覚するためには、相当に真剣さが求められる。だからこそ、不治の病気の人やうつ病などで死の淵に立った人にこの復活がみられるのだろう。
 遠藤周作は、キリスト教の聖書と深い禅は同じとみている。西田幾多郎と同じである。ただし、キリスト教の中で、この解釈が同じではなくて、キリスト教も多くの分派があって解釈が同ではないようだ。なかには、キリスト教といいながら「カルト」的なものがある。それは気をつけなければならない。うつ病の患者、がん患者、難病の患者が、死の不安、自殺したくなる恐怖、それだけでもつらいのに、「カルト」に引き込まれては、二重苦となってしまう。うつ病、自殺にもなりかねない。だからこそ、誠実な宗教が必要である。

地方創生SDGs 4 質の高い教育

 地方創生SDGsのゴール4として、こういう宗教哲学やうつ病予防法が教育されるべきである。孤独、カルト、うつ病、自殺、不登校、8050問題など関係する。
 今の教育は、偏っている。大学教育や社会人教育でカバーすべきである。義務教育、公立学校での教育は無理かもしれない。家庭の宗教とは違うというとまどいをみせる家庭があるかもしれないので。しかし、うつ病、カルト、自殺予防、ハラスメント被害・加害予防になるような人間哲学は人生の何処かで教育を受けたい。一生、影響するかもしれない。
 そして、深く悩む人には、三浦綾子がそうであったように、短期間の支援で心が定まるわけではない。だからこそ、仏教が病院での支援ができていない理由でもあるだろう。地元の支援者が、対面で、相当の期間の支援が必要になりますので、地元に支援者を作ることを考えるべきです。 各都道府県で、関心ある組織で、どうすればいいか、検討する会議を開催しませんか。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4719
★地方創生SDGs ゴール4 質の高い教育をみんなに

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5020
★ここに、会議、シンポジウムなどを提案している。協働で開催してくださるところがあれば全国どこでも検討させていただきます。おしらせください。


『人生の真実を求めて』朝日文庫、2022年6月30日、原文には改行がないところを改行したところがあります。

禅については、学問的な書籍が発行された。もう一度、紹介します。
竹村牧男、2022年『道元の哲学』春秋社
 道元にも、超個の個という哲学があった。西田幾多郎が要点を伝えたものが、本格的に竹村牧男氏によって詳細に解明された。カルト、自殺などの解決のために、こういう道元の哲学も教育されるべきである。

【関連記事】
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4834
★一体どういうリソースなのか
 =薬物療法で治らないうつ病などが治るような長期的な支援をして自殺を減少させるのは

(続く)



SIMT=自己洞察瞑想療法。Self Insight Meditation Therapy(SIMT)
【SIMTの参照文献】
大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社
大田健次郎(2014)『 不安、ストレスが消える心の鍛え方――マインドフルネス入門』清流出版
大田健次郎(2022)『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社
 以下、関連記事です。

【参考】坐禅のほかにも大切なことがある仏教

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2687

瞑想でない場面では必ず評価するされるのが人生

 家庭でも、職場でも、ネット空間でも、言葉が飛んできます。身体行為も来ます。その瞬間、自分の本音で評価するから感情が起きます。

 評価して感情が起きるのは、当然です。家屋、職業を持たない出家ならば、感情が起きない時間が多いでしょうが、そうでないひとは、感情が起きます。当然です、周囲のひとが、自分を評価して、言葉、態度、行為を表出してくるからです。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3589
★対人場面、仕事の現場の感覚思考行動は価値的に評価

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4146
★評価、判断とは

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2787
★人間の本質は、叡智的自己。自分の地位、収入を得るものを重視する。他者のものを侵害しても自分のものを執着するエゴイストが多い。だからこそ、家庭や学校教育で、多様性、共生を尊重する心を成させるべきだが、日本は、それをしなくなっている。自己中心的な人間が多い。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2424
プラクシス、自己成長ー職業で必要なスキル、技術、概念ではない

どの領域にでもあるエゴイズム

 人はみな、自己中心的な見方をするものだということを、仏教(大乗仏教) もキリスト教もおしえているようです。人間は、自分の命を保護するため、そこから、派生して、自分の地位、名誉、職業、職場を執着します。宗教者、学者もまぬかれません。批判説を許さない、排除する。メンバーの幾人かは、自分の身があやういので、トップ、幹部に忖度する、追従する。彼らも幹部になる。いつまでも、従来のものが多数派を形成して、継続される。そこにあてはまらない問題が出てくるので、従来説を超える説をいう革新説は排除される、変化は起こらない。このようであると、社会問題や難病の解決策が排除される。だから、大乗仏教の龍樹は、どこんも定義づけするなといった。それが宗教なのだろう。
 大乗仏教にも日本仏教にも深い人間哲学があったようで、新しい問題、難しい苦悩に取り組まないと苦しみ続ける人を救済せず活躍の機会を奪い、国全体の力が衰退します。世界における日本全体の力が衰えていきます。
 大学の学者のエゴイズムは、オルテガ、ほか多数の社会心理学者が教えています。

 力のない立場のひとが力を持つ者から苦しめられます。うつ病、ひきこもり、過労(幹部が配慮がない)、過労死、自殺に追い込まれる傾向があります。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3795
★暗いボタン。闇の心だ。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2669
★専門家の還元主義によって犠牲になっている市民

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4922
★シニア、長老が若者を搾取、伸ばさない。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5021
★誠実な少数派を排除し、自分たちの利益を重視する多数派、それが社会を害することを「自覚がない」 〜 外よりも内をひいきする闇の心

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4583
★社会に数々の本音、つまり、我利、我執、独断、偏見、権力への忖度、多数派による誠実なものの排除、いじめ、自分の生きがいや好きなものさえ守ればいいというエゴイズムが横行

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3616
★専門家のエゴイズム、闇のこころ

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3461
★みてみぬふりする

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4067
★無視、傍観される病、うつ病
 専門家はほかのことに関心を持って人生の価値として「幸福だ」と感じている。「うつ病を治す」「自殺をなくす」ということを人生価値にする専門家が大変少ない。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2367
★西田哲学もまた現実に生かされていない
禅も深いものがある。世界的にエゴイズムが爆発して、世界中が不幸になっているが、現代の世界に貢献するかもしれないのに。 理解せずに西田幾多郎、鈴木大拙を否定する学者も。日本のすぐれた心の遺産を何と日本人が否定する。「自分が一番わかっている」という驕り。そういうことを批判した大乗仏教のはずなのに。 人間とは実に複雑。わからないことだらけ。わかれば、世界から紛争がなくなるのだが。どうしてあんなことをするのだろうか、やめられないのだろうか。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4100
★オルテガ=大学人がエゴイズム的になりやすい 〜 学生から批判されない、専門でない他の教授から批判されない、一般から批判されない 〜 何をしてもしなくても倒産することがない 地位、収入が安定している

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5018
★専門家の倫理
 実際、臨床せずに、文字だけいう者が多かったので、批判された
 論文を書ける者が実際の臨床ができるわけではない
 実際臨床は(生身の人間との対面行動)難しくて時間を多くさくので、研究や著作(思考作用を使うにすぎない)する余裕がない

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2425
★大乗仏教−龍樹。とどまるな、押しつけるな。そこはらはずれたところで苦悩があるのだ。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4417
★普遍的真理、誰ももらさない救済をせず、内部でしか通用しない論理で執着し、メンバーにおしつけて、他者の苦をみない、自己満足。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4859
★学問的な議論も許さないない〜批判、新説を排除する長老。結果、古い学説が続く。企業なら時代や周囲の求めるものからずれて、倒産するのだが。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2369
★マインドフルネス支援者の倫理

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3099
★心理療法やマインドフルネスの領域でも、支援者側のエゴイズムが働く

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3853
★正しさをごり押しする人間

力ある者によるエゴイズムを無くすために

 いい思いをしているのは、権力者の一部。多数の国民は苦しんでいます。状況を改善して、みな幸福になるためには、正当な批判、革新説を受け入れる。そのために、することは?

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3002
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3577
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4903
★権力は腐敗し自分の利益をはかる〜それを監視するジャーナリズム

 ジャーナリズムでなくても、革新、批判が活かされる場をどうしたらできるのだろうか?

 家庭における教育、学校教育、社会人教育、???

 今の学校教育は偏っている。エゴイズムの批判のある倫理(仏教にあるが)、哲学、社会心理学などを教えていない。

SIMT=自己洞察瞑想療法。Self Insight Meditation Therapy(SIMT)
【SIMTの参照文献】
大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社
大田健次郎(2022)『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社


https://blog.canpan.info/jitou/archive/5042
【連続記事】マインドフルネス心理療法、SIMTとは

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4905
【連続記事】マインドフルネス心の世界遺産ー2022年
Posted by MF総研/大田 at 08:01 | SDGs | この記事のURL