うつ、不安、心配、ストレス、孤独感のひとは新型コロナ感染症の
後遺症が起きやすい [2022年09月15日(Thu)]
【連続記事】新型コロナ感染症の後遺症に苦しむ人に精神的なケア うつ、不安、心配、ストレス、孤独感のひとは新型コロナ感染症の 後遺症が起きやすい新型コロナ感染症に罹患した人のうち、後遺症に苦しむひとがられるということが時々報道されます。後遺症については、しばしばふれました。https://blog.canpan.info/jitou/archive/4724 【連続記事】 新型コロナ感染症の症状がおさまった後、数か月から1年も、倦怠感/睡眠障害/頭痛/胸痛/不安/抑うつ症状などが続くひとがあり、新型コロナ感染症とされています。 新しい研究が報告されました。 https://medical.jiji.com/news/54200 ★コロナ感染前のメンタル不調は後遺症リスク コロナ感染前にメンタル不調のあった人は後遺症が起きるリスクが高いということです。 感染する前に、 うつ、不安、ストレス、孤独感を抱えた人で後遺症のリスクが増加するのです。 「予防法や治療法は確立されていない」とされます。 4割超がLong COVIDを発症、症状は疲労感が最多 複数の苦痛あると約50%リスク上昇 「感染前に複数の心理的苦痛を有していた者は、「全くない」者と比べて50%近くの有意なリスク上昇が認められた」 抑うつ症状、不安症、新型コロナ感染症に関する心配、ストレスの自覚、孤独感が津陽、などの精神的な不調を抱えていた人に、後遺症が起きるリスクが高いというのです。 どういう仕組みで後遺症が起きるのかも研究中でしょうが、30年近く、うつ病のひとの回復支援をしてきた私は、感染症については専門家ではありませんが、次のように推測します。 通常のうつ病は、心理的ストレスや身体的ストレス(過労、睡眠障害など)は、陰性の感情、交感神経の過剰な反応をひきおこし、免疫細胞から炎症性サイトカインが分泌されて、これが、脳の種々の部位(背外側前頭前野、眼窩前頭皮質、島皮質など)に炎症をひきおこして、うつ病を発症するわけです。 これと似たことであろうと、すなわち、感染症のウイルスに感染したことにより免疫細胞が炎症性サイトカインを分泌したので、うつ病の場合と同じような脳の部位に炎症をもたらして後遺症が残ったのではないか。そして、もともと、心理的にうつ、不安過敏傾向だったのですから、感染症にかかったことを心理的に悩むでしょうから、心理的に感情的になることにより、免疫細胞から炎症性サイトカインが分泌されることも加わって、うつ病のような後遺症が起きたのであろうと推測されます。ウイルスと心理的ストレスの両方により、免疫細胞から炎症性サイトカインが分泌されたのでしょう。 治療しても抑うつに似た後遺症が治らない人はマインドフルネス心理療法SIMTも後遺症の治療が続けられているそうですが、まだ画期的な治療法はわからず、手探り状態のようですが、うつ病に似た症状が治らない場合には、マインドフルネス心理療法のうちの、自己洞察瞑想療法(SIMT)を試していただきたいと思います。 これについては、次の記事に詳しく述べています。https://blog.canpan.info/jitou/archive/4942 SIMTでの臨床試験はしていませんが、それは、他の治療法でも同様です。効果が確認されていない治療が試されている現状です。それで、数カ月治療しても治らないのであれば、SIMTを試してみる価値があると思うのです。 なぜなら、通常のうつ病が従来の治療で数年も治らない人でも、SIMTで治る例があるからです。 原理は、SIMTの課題が、炎症を起こしている部位を動かすことにより、そこにBDNF(脳由来神経栄養因子)をもたらして、炎症が回復するのではないかと推測されます。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/2474 ★自己洞察瞑想療法(SIMT)による10段階のトレーニング 【マインドフルネス心理療法SIMTの参考書】 大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社 大田健次郎(2022)『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社 【新型コロナ感染症に関する記事】 https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/gaiyou.pdf ★新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査の結果 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4724 【連続記事】新型コロナ感染症の後遺症に苦しむ人に精神的なケア |
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Posted by
MF総研/大田
at 15:59
| 新型コロナ感染症の人の精神的ケア
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