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(2)観察の方法の違いー無評価だけ、さらに6つの態度、本音・価値 [2022年06月29日(Wed)]
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マインドフルネス心理療法SIMTの特徴 (2)観察の方法の違いー無評価だけ、さらに6つの態度、本音・価値

 うつ病、非定型うつ病、パニック症、適応障害などを改善して自殺を防止するマインドフルネス心理療法SIMTの特徴について、他のマインドフルネスや宗教の禅との違いを図とともに簡単に説明します。
 その第2です。

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 図の左のみ変更しました。無評価で観察や、MBSR7つの態度は、図の中、右はありません。ここは、SIMTだけが観察方法をもっています。

 無評価で観察の「マインドフルネス」(MBSRの一部を使う)は、瞑想、ヨーガ、ボディスキャン、歩く、食べるなどの場所、時の観察ですが、「無評価で観察」です。他の6つの態度では観察しません。
 次に、元来のMBSRは、7つの態度で観察しながら瞑想、ヨーガ、ボディスキャン、歩く、食べる。そういう観察方法です。
MBSRにあったのに捨てられた6つの態度
 従って、無評価で観察のマインドフルネスは、MBSRではないのです。MBSRには、哲学がありますが、無評価には深い哲学が説明されません。たとえば、「自己という存在」はどういうものかという哲学的な観察がありません。それぞれの自我のままで「無評価」でいるつもりの観察になるおそれがあります。

 しかし、SIMTは、すべての場所、すべての行動時の観察ですので、図の中、右でも観察方法があります。そして、瞑想時(図の左)にも、観察方法があります。人生のすべての瞬間に、不幸になりたくないはず(そして他者も不幸にしたくないはず) ですから、自分のエゴイズム的な心など観察します。
 生きていく現場は、無評価ではありません。SIMTの方法は、MBSRの他の6つの態度に似ていますが、MBSRでは、瞑想時にさらに6つの態度というのですから、その具体的な方法がわかりにくいようです。だから、マインドフルネスは、無評価だけを実践するようになってしまったようです。とても、現場はそうではありません。たとえば、ハラスメントは悪いことと自分にいいきかせなければなりません。たとえば、「これは詐欺ではないのか、それなら悪い」と評価しなければなりません。
 SIMTでは、瞑想時でも、感情が起きることがあれば、本音に影響されたことを観察します。その瞑想の実行、中断、継続が価値に合致しているかも観察します。
 何のために瞑想するのかを確認します。自分の価値との関係を観察することになります。
 無評価のほかに、「目的」にかなうかどうかも観察するものや目的を持たないという坐禅もあります。人間の複雑なところです。あとで、禅についてみますが、禅の坐禅は、何の目的も持たないという集団の解釈の説もあります。ということでは、各人の人生価値(よりよく生きたいからとか)のためにする坐禅ではないことになるのでしょう。集団の目的か、自分の人生価値のためにするか、在家ならば疑問に思うことでしょう。

 うつ病、パニック症など、厳しい評価の現場で発症し、悪化します。現場での心の観察のしかたのあるSIMTが、これらを改善し自殺を防止する可能性があります。ただし、出版した本は、モデル的ですので、それぞれの専門領域の現場での詳細な、SIMTの応用は研究して開発していただかねがなりません。MBSRが種々の領域で応用されたように。無評価で観察のマインドフルネスは、種々の領域に応用されていくように、SIMTもそうです。 がん患者さんのための深いマインドフルネスSIMTの本も発行しました。無評価で観察は、自己の 存在の哲学がありませんので、死を意識するひとは、無評価で観察に類似することをいう宗教者に期待しないのでしょう。医療の現場の患者さんは、深い宗教をしりたがっているそうですが。

(続く)

(注)マインドフルネス心理療法SIMTとは
 自己洞察瞑想療法のこと。日本で開発された深い観察。
大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社
大田健次郎(2014)『 不安、ストレスが消える心の鍛え方――マインドフルネス入門』清流出版
大田健次郎(2022)『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社

【第4世代の認知行動療法】
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4236
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4887
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4947

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【目次ー自殺対策〜心理職に期待】
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【6】心理職がうつ病の治療に共同で実験を(2)
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【22〜26】マインドフルネス心理療法SIMTの特徴
【22】(1)観察の範囲の違いー生活場面・時の違い
【23】(2)観察の方法の違い
        ー無評価だけ、さらに6つの態度、本音・価値
【24】(3)観察の範囲の違いー自己の深さの違い
        ー自己とな何かという存在論の哲学
【25】(4)観察の範囲の違いーハラスメントする心理・エゴイズムの心理
【26】(5)観察の範囲、説明のしかたの違い〜禅との違い
【27】医療従事者の自殺が多い
  ハラスメントがうつ病に追い込み自殺もあることを最も知るべき医師が!!

(以下続く)
Posted by MF総研/大田 at 16:48 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL