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医大付属病院と心理職共同で検証実験を [2022年05月31日(Tue)]
【連続記事】今年こそマインドフルネスでSDGs3.4 自殺の減少を
 〜 自殺防止 2022年
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自殺対策 〜 心理職に期待(5)
 〜 医大付属病院と心理職共同で検証実験を

 雑誌「臨床心理学」125号(2021年9月、金剛出版)は、特集「自殺学入門」。
 そのうち、「自殺対策と心理職―保健・医療における自殺対策と心理職に期待される役割」 (河西千秋氏、札幌医科大学)
 を見ました。精神科医療点数に改正をお願いできないでしょうか。

うつ病やPTSDに効果がある自己洞察瞑想療法SIMTを保険で受けられる方向の実験

 以上の検討を踏まえて、真剣に自己洞察瞑想療法(SIMT)を心理職が健康保険で受けられようにしていただくために、次のことを提案して、実際に働きかけをしていきたい。

1.SIMTの効果検証(臨床試験)
 どこかの医大・医学部のある大学の付属病院で、一定期間(3−6カ月)、初診の患者、再診の患者に、SIMTを開始する。一人の患者に、40分提供してみる。セッション1から10まで。対象となった期間の患者には、10回、10か月SIMTによるサービスを継続する。

 軽症の患者には、2週間に1回、合計10回、5カ月でも。
(各セッションは、詳細であるので、簡素化する用意はある=相談させていただく)

 SIMTを提供してない患者群と比較する。

 症状の改善度を測定する。開始前、各回の後1か月に測定。
 1年後、2年後の再発の割合も比較する。
 減薬、断薬までできるかどうか検討するのであれば、期間は少し延長される。減薬開始は、いつからか、相談のうえ。薬物療法を受けたことがない人に、SIMTだけを希望する患者がいれば、それも研究の対象にする。SIMTだけで治るかどうか。(従来、私が支援させてもらったひとは、ほとんどみな薬物療法と併用だった。)
 (SIMTを受ける患者のうちには、ベンゾジアゼピン系の減薬が難しい人がいる)

2.SIMTに有意な効果があると評価されたら、健康保険の診療とする。そのために、次のことを厚労省に確認していただく。

 診療報酬点数表の「精神科専門療法」において、SIMTは「認知療法、認知行動療法」に該当することと認定していただく。

 実現したら、次のようにできるだろう。

1 医師及び看護師が共同して行う場合 350点

 であるが、これにSIMTでもいいことにする。(30分を超える場合)

 これは、内科医でもいいのだから、精神科医のいない地域でも、うつ病やPTSDの患者にSIMTを提供 できるようになる。ただし、医師は、SIMTを30分以上提供しにくいので、
a)看護師が行う
b)所定の訓練を受けたと認定された「心理職」も保険点数になるように、改訂していただく。

一人の患者に、前後に医師の管理下で40分は心理職単独でやってもいいこととし40分面談SIMTを提供(自己洞察実践課題の説明、質疑応答)、前後の20分で書類整理、医師と共同面談と報告とし、一人の患者のために1時間かける。
予約制で、午前に3人、午後4人行う、そうすると、1日の点数は2450点。月20日提供すると、点数は49,000点となる。(ほかに、選定療養の予約診療費も病院の収入にするだろう。予約料は患者負担となり保険の対象外となる。患者の負担は大きくなる。経済的困窮者には、一部何らかの補助制度ができないか → 次の記事予定)

 メリットは、患者が10カ月で完治する割合が高くなるだろう。
薬の費用が減少するだろう。
人口が減少していく日本で、復帰できる、自殺しないですむ人口が増えるだろう。
心理職の活躍できる場が増える。

 デメリットは、
精神科にかかり続ける患者が減少するか?(医師にとっては収益減少か?)
もちろん、うつ病やPTSDの患者の一部しかできない。自分で活動量を多くし課題を実践することができる患者しか、効果がない。

 今後、検討していただける医大、医学部のある大学をさがして、説明させていただく。すぐには見つからないことは覚悟している。ただし、この実験に参画できる(暇な?)SIMT資格者は、私のみであろう。 高齢であるから、私がするなら、早く開始したい。しかも、1か所でしか、実験できないだろう。
開始するには、医師のほか関心を持つ看護師、心理職、スマホなどで報告しデータを集める仕組みを運営できる人(*)、統計手法に詳しい人、当方の参加になるだろう。となると、どこかに研究費用の助成を申請するのか。時間がかかりそうだが、うつ病やPTSDが治らない人、自殺を減少させるには、新しい治療法が必要である。
(*)無理ならば、紙による記録表の提出でもよい。ただし、データを統計的に使うために入力する人が必要。

 しばらく、開始できない場合、後継者に託しておきます。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4938
★色々な壁がありましたが。

【第4世代の認知行動療法】
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4236
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4887
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4947

 【自殺対策〜心理職に期待】

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https://blog.canpan.info/jitou/archive/4893
【連続記事】今年こそマインドフルネスでSDGs3.4 自殺の減少を
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Posted by MF総研/大田 at 08:18 | うつや自殺念慮の心理療法 | この記事のURL