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自殺対策 〜 心理職に期待 [2022年05月23日(Mon)]
【連続記事】今年こそマインドフルネスでSDGs3.4 自殺の減少を
 〜 自殺防止 2022年
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自殺対策 〜 心理職に期待(1)
 〜 うつ病を完治に導くSIMTのこれまでの経過

 うつ病、パニック症などを治して自殺を減少させる対策として、心理職(臨床心理士など)の活用があります。心理職に期待する医師がおられます。 その時に、ここには、まだ実施されていないプログラム、うつ病などを完治に導くプログラムも加えること、すなわち、効果ある認知行動療法のプログラムを用いることを加えると、精神科医が提供できない病院、精神科医がいない(内科医がうつ病患者に対応している)地域でも、うつ病を治す支援ができそうなので、マインドフルネスSIMTの経過を述べておきます。

 筆者(大田)は、うつ病の人の支援を1993年から開始しましたが、自殺が3万人以上という異常な多さが 6年継続していた頃、2005年(17年前)に、対策が不十分だとする論文を書いて、あることころに 提出しました。このままでは、自殺が減らないだろうと警鐘を鳴らしていました。

http://mindfulness.jp/katudou/zenkoku-tenkai/yume.htm
★(2005年1月18日記) 昨年の自殺は3万4427人だった。
  うつ病が治らないために自殺することも多い。薬物療法では治らない人も多い。うつ病を治す心理療法を提供できる、心理士が少ない。
 そこで、うつ病、自殺防止だけに特化したボランティア「うつ病、自殺防止の心理相談員」の養成、活用を提案した。

 その3年後に、アメリカのマインドフルネスで、うつ病にも種々の心理療法として活用されているのを知った。私の手法(まだ「自己洞察瞑想療法」 とは名付けていない)と似ていると観察していた。(しかし、その後、違いがあることがわかった。アメリカの無評価で観察のマインドフルネスはうつ病の完治までは支援しない。再発予防の効果がある。期待したが、「完治」には不足であった。)

 一方、筆者の手法(後に、マインドフルネス自己洞察瞑想療法(SIMT)と呼ぶ手法)は、洗練を重ねて、うつ病、パニック症などを「完治」に導くこともあった。 心理相談員の育成講座を行い、数十人が受講した。

 その9年後の2014年11月13日、この論文を振り返っている。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3046
★うつ病は治りにくい
 「抗うつ薬の有効率は60〜70パーセントにとどまっています。 寛解率となると、さらに低く、30パーセント程度とも言われています。つまり効果が十分ではあり ません。」
無評価で観察のマインドフルネス心理療法でも完治をめざすには不十分と評価しています。 そして、「マインドフルネス精神療法もさらに臨床を重ねて改良が必要です。」

 「心理相談員」の育成講座の内容も不十分と考えて、講座内容を拡張して、「自己洞察瞑想療法、SIMT」と名付けて、新しい心理療法者として「マインドフルネス瞑想療法士レジスタードマーク」の育成を2014年に開始した。

 このSIMTを用いて、うつ病などを治す(寛解)ではなくて「完治」)支援を重ねて多くの事例があるのは、「マインドフルネス精神療法」第7号でまとめたとおりである。

http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/kikansi/hp-07/44-satou-all.pdf

http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/kikansi/hp-07/ohta6-kaizenrei.pdf

(ここに触れていないものは、各地のマインドフルネス瞑想療法士のホームページに。
http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/kikansi/hp-07/8-all-katudou.pdf

医師でなくても精神療法しだいでは「うつ病」を「治す」支援ができる
 〜 尊い生命を救う・ぜひとも活用を

 このようなマインドフルネスSIMTを使って、うつ病を治す支援をしているのは、筆者も上記のマインドフルメイトのマインドフルネス瞑想療法士も、臨床心理士や公認心理士のような幅広い知識スキルを持つ心理職の専門家ではない。にもかかわらず、うつ病などを治す支援ができる。内面の心の用い方(プラクシス)で、うつ病などを完治させることに特化した心理カウンセラーである。マインドフルネス瞑想療法士と医師、心理士、健康保健福祉関係者の外的な支援職と連携協調しながら、活動する方式が効果的であろう。

 うつ病の予防、治療のSIMTの手法は2著にまとめた。

大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社
 ☆治す精神療法ーうつ病、非定型うつ病、適応障害、パニック症、PTSD、過食症、人間関係など。

大田健次郎(2022)『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社
 ☆がん患者の自殺防止のマインドフルネス

 このように、マインドフルネスSIMTのような心理療法を用いて支援するならば、精神科医のいない地方都市や病院(入院患者、闘病中の患者の自殺防止)でも、薬物療法で治らないうつ病のひとを支援して自殺を減少することに貢献するかもしれない。うつ病を完治させる手法がないのであれば、やむをえないが、発展途上ではあるが、第4世代の認知行動療法とでもいうべきマインドフルネスSIMTで自殺減少に貢献したい。不足するところは研究して改良していけばいい。
 以上の経過を踏まえて、「自殺対策は心理職に期待」ということを見ていきたい。

 雑誌「臨床心理学」125号(2021年9月、金剛出版)に掲載された論文である。

 「自殺対策と心理職―保健・医療における自殺対策と心理職に期待される役割」 (河西千秋氏、札幌医科大学)

 次の論文も、地域での支援において考慮したい。
 「自殺予防のための地域支援」(勝又陽太郎氏、東京都立大学)

医療従事者のうつ病・自殺
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 以下は、医療従事者にかかわらず、自殺対策一般になります


【自殺対策〜心理職に期待】
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【目次ー自殺対策〜心理職に期待】
【1】うつ病を完治に導くSIMTのこれまでの経過
【2】地域での自殺対策に心理職の関与が少ない
【3】心理職と自殺対策の関わりについて3つの印象
【4】地元の人も行動をおこしてみませんか
【5】医大付属病院と心理職共同で検証実験を
【6】心理職がうつ病の治療に共同で実験を(2)
【7】医師による心理カウンセリング
【8】がん患者の心のケアも心理職が
【9】慢性の痛みを抱える人にマインドフルネス心理療法SIMTを
【10】ながびく「ひきこもり」のところにも心理療法を
【11】うつ病や不安・不眠の人が薬を減らす時の 重要な注意事項 〜 ベンゾジアゼピン離脱症候群
【12】ベンゾジアゼピン系薬剤の離脱症候群について 〜 厚労省のマニュアル
【13】子どものうつ病の回復、自殺防止の領域にも心理職が
【14】うつ病を予防・改善し自殺を防止する対策〜自治体・企業が
【15】産前産後うつ病の支援にも心理職による認知行動療法
【16】どこかで試験的に認知行動療法センターを
【17】内閣府「地方創生SDGs官民連携プラットホーム」に「ソリューション」登録
【18】自殺防止対策〜相談機関が連携を
 〜 精神科医の治療を受けていても自殺
【19】子どもに多い場面緘黙(選択性緘黙)
【20】小中高の学校の教師のうつ病による休退職、自殺
【21】過労うつ病、過労自殺〜精神障害の労災認定
【22〜2?】マインドフルネス心理療法SIMTの特徴
【22】  (1)観察の範囲の違いー生活場面・時の違い
【23】  (2)観察の範囲の違いー自己の深さの違い
【24】  (3)観察の範囲の違いーハラスメントする心理・エゴイズムの心理
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4893
【連続記事】今年こそマインドフルネスでSDGs3.4 自殺の減少を
 〜 自殺防止 2022年


https://blog.canpan.info/jitou/archive/2259
★常に続く専門家となった者の陥りやすい執着
 難治性のうつ病で苦しむ人のための自殺防止対策や新しい治療法の開発を

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4786
【連続記事目次】なぜうつ病になるのか なぜ自殺が起きるのか
Posted by MF総研/大田 at 08:08 | 自殺防止は医者以外も | この記事のURL