無視・傍観されてきたうつ病の治療 [2022年05月11日(Wed)]
【連続記事】今年こそマインドフルネスでSDGs3.4 自殺の減少を
〜 自殺防止 2022年 > 無視・傍観されてきたうつ病の治療うつ病になるとつらいです。気分が悪い、仕事ができない、死にたくなる。10年以上前にNHKがうつ病の治療の現実を紹介しました。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/1835 ★NHK「うつ病治療 常識が変わる」<目次> (2009年9月) 精神科医、心療内科医のかたがたは、薬物療法で治療しようと努めてこられました。 しかし、近隣の科学や実践の専門家たちからは、無視・傍観され続けてきました。 あれから10年以上、しかし、抗うつ薬では、3−4割は完治しないひとがいることが報告されています。そこから自殺が起きます。 (この記事の中に) それからもう一つの事例も多いでしょう。死にたくなるのが、うつ病になっているのだということを知らないこと、そして、うつ病なら薬物療法や認知行動療法で治る可能性があることを知らないこと、そのために治療を受けないままに、死んでしまうことが起きるでしょう。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/1812 ★無視・傍観・軽視・放置・見放される病 仏教、禅の実践でうつ病が治るひともいます。それは、自主的に患者本人がその気になって実践した場合です。積極的にうつ病の支援をする宗教者はいないでしょう。(こちらで把握していないところで、うつ病を治す支援をしているところがあれば、おしらせください。) 専門家からは、無視、傍観されてきました。つまり、宗教者、宗教学者が、仏教や禅でうつ病は治せるという研究もおこさず、問いかけもありません。ごくわづかあったのを知っていますが、実用化されませんでした。 近隣の科学、実践として「マインドフルネス」がブームになりました。アメリカでは、うつ病についても「マインドフルネス」は、たくさんの臨床、実験、研究がされてきました。多くの研究報告が発表されてきました。アメリカのマインドフルネス、うつ病などの研究者は、無視・傍観はしなかったのです。しかし、それでも、無評価で観察のマインドフルネスは、うつ病を完治させるようにはなりませんでした。 日本でも、「マインドフルネス」は、うつ病を「完治」させる研究、実験は行いませんでした。従来の認知行動療法で、うつ病の患者さんを救済する仕組みは十分とはいえません。 日本では、うつ病はなお、近接する諸科学、諸宗教、諸実践の専門家から、無視・傍観・軽視・放置・見放される病の状態が続いています。 うつ病になって、相談しても、薬物療法を受けても治らない場合、ストレスの大きい出来事があると耐えきれずに、自殺されます。 日本財団の調査でも、自殺念慮は持続することを明らかにしました。うつ病が治らないので、自殺念慮が何年も持続するのです。 保護者によってささえられて生きていても、仕事ができない状態ではつらいですが、それが長年続くと、「8050問題」になります。 無評価で観察のマインドフルネスを超えたマインドフルネス心理療法、SIMTで治るひともいます。これでも不十分でしょう。他の対策も研究すべきです。 SIMTは、 ボランティアベースでできるかと思いましたが、やはり無理です。するひとがいません。本務が忙しいから当然です。 もうこれ以上、待てません。国による、新しい対策が必要です。薬だけではなくて、別の治療法の開発と、それを受けられる仕組みづくりを。 つらい人が相談して、うつ病らしいとわかったら、 1)薬物療法を受けていないのなら、薬物療法を受けるようアドバイスする 2)もう薬物療法を受けているのだが、治らないのだというのであれば、難治性のうつ病の人を扱う機関を紹介する。 今は、1)だけでしょう。2)の場所を、都道府県に1〜数か所作ってほしい。 薬物療法を何年、何十年と受けることから解放されれば、薬にかかる予算は減少できるでしょう。それを財源にして、2)の場所を維持できるでしょう。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4893 【連続記事】今年こそマインドフルネスでSDGs3.4 自殺の減少を 〜 自殺防止 2022年 > |
Posted by
MF総研/大田
at 11:25
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