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種々のレベルのマインドフルネス 〜 最も深いマインドフルネス [2022年05月10日(Tue)]

種々のレベルのマインドフルネス 
 〜 最も深いマインドフルネス

 「マインドフルネス」とは、自分の心の働きを観察することにより、自分の傾向を知り、自分を苦しめず、他者を苦しめずに、人生を生き抜いていく心を成長させることです。

 そういう意味で、何を観察するかということで、浅いマインドフルネス(瞑想時の観察レベル、全生活時の観察=当為価値レベル)から、深いマインドフルネス(存在価値レベル)まで種々のものがあります。

 次の記事で説明していたものは、最も深いものの哲学的な説明です。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2614
★<目次>宗教レベルと宗教でないレベルのマインドフルネス心理療法

 浅いものは、対象的なものを見る、聞く、考える、そういう意識を観察しますが、がんになったり、死ぬかもしれない恐怖を感じたり、高齢になったり、そういうことになると、自分の死ということを観察したくなります。「存在価値」レベル、そのレベルのマインドフルネスの本は、宗教書はいくつかありますが、「マインドフルネス」的に、心理学的に哲学的に実践を説明したものは、これが最初です。

☆大田健次郎(2022)『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4917
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4902
★本の内容
★中外日報

 誰もが迎える死、多くのひとが迎えるがんですが、がん患者の多くを看取った医師がみたのは、 患者が宗教的なものを求めるのに、それをしなかったことを後悔するのだといいます。 宗教者でさえも、がん患者さんを支援するところは多くはありません。
 そういう求めに応える「マインドフルネスS」的な実践の一つが本書です。

 宗教者でも、このレベルの悩みを支援するひとは、キリスト教以外には少ないのです。日本のひとは、キリスト教以外のひとは、「死生観」を確立しているひとは少ないようです。だから、癌になったひとが、後悔することの一つなのでしょう。死を克服するレベルの仏教ならば、白隠禅師が再興した臨済宗の禅があります。いわゆる「悟り」「見性」に導き自己を超えるもの(超越、絶対)をいう禅でした。昭和の時代には多くの禅の本がありました。ただし、公案で指導するので、平成、令和の現代のがん患者さんは、指導する宗教者のところにいくことや、実践が難しいでしょう。

 死を意識する人は、うつ病の人もいます。ツイッターには「死にたい」という書き込みがあふれています。うつ病になっての「死」の意識は、自殺への恐怖です。自分が実行しないかぎり、死ぬことはありません。しかし、がん患者の死の恐怖は、自分が実行しなくても、がんにより望みもしない死がおとずれるのです。そして、それを苦にすると、うつ病も併発して、がんによらずに自殺することが起こります。だから、がん患者は、2重の死の不安におそわれます。

 がんでなくて、死を意識するうつ病の場合、自殺しない限りまだ死期は何十年も未来のことですから、生きていくのに必要なマインドフルネス、当為価値を実行できる観察法を習得すればいいのです。うつ病を治して、自殺念慮から抜けていく、当為価値レベルのマインドフルネスSIMTは、次の本です。

☆大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社

 うつ病を「寛解」ではなくて、「完治」させるのは、このレベルのマインドフルネスでないと効果がありません。無評価で観察の瞑想は、うつ病、自殺念慮の完治までは無理です。うつ病は評価される現場、評価する現場での観察法を習得しないと「完治」「再発防止」を期待できません。
 しかし、無評価で観察のマインドフルネスは、他の問題の解決に向いています。問題にふさわしいマインドフルネスを選択しないと、無駄になったり、悪化させたり死なせてしまったり害になることが起こります。マインドフルネスによる支援者、カウンセラーの倫理道徳が求められます。

 倫理道徳的な心理(本音と呼ぶ、執着心や嫌悪心)までも観察することまで含まれているのが、マインドフルネスSIMT、自己洞察瞑想療法洞察瞑想療法です。執着心嫌悪心の本音は、瞑想時ではなくて、学問の場、ビジネスの場、家族との対話中に起こります。

 最も残酷な本音は、自分勝手な思想、世界観、歴史観に執着して、戦争をしかけて、幸福な人生を生きていきたいという人々を殺すことです。そして、停戦の後にも、戦争は多くの人に身体の病気、精神疾患、自殺をもたらすでしょう。

 そこまで、残酷、大量殺りくではないが、自己中心的なエゴイズムの本音によって、少数派、力を持たない弱者を苦しめること、うつ病やPTSDに追い込み、自殺までさせることも、大学、企業、病院、家庭に、実に多く起きているのです。 自分の発言、行為を自分の論理で正当化したり、自分の欲望((執着系、嫌悪系などがある)で他者を苦しめる、他者の苦を共感できない非情なエゴイズムと言えるでしょう。人は誰もが幸福になりたいのに。

 この2つの本で、マインドフルネスの全体をカバーします。
 「マインドフルネス」を紹介したジョン・カバットジン氏が「全体性」というものが、日本の哲学でいう絶対無、超越、無分節を指すと思われます。



https://blog.canpan.info/jitou/archive/4947
【マインドフルネスは適切に使い分けを】
Posted by MF総研/大田 at 06:57 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL