新型コロナ感染症の後遺症が長引くひとが [2022年02月14日(Mon)]
新型コロナ感染症の後遺症が長引くひとが新型コロナ感染症の後遺症が長引くひとがおられて、つらいことが報道されています。★コロナ後遺症 症状と治療期間は? ★「コロナ・アフターケア外来」開設1年 後遺症を専門に診療 症状は?対応は? ★コロナ後遺症を甘くみてはいけない https://news.yahoo.co.jp/pages/article/20200207#infection ★厚労省の手引き 〜 メニューの「後遺症」のところ 中には1年以上も症状が続き、複数の症状を抱えたまま、社会生活の継続が困難になっている事例もあるというのだから、怖い。そして、いわゆる無症状者にも多く発症しているという。 ウイルスが生きている間の急性の呼吸器の系統などの症状ではなくて、後遺症は、違う症状であるのが特徴らしい。 これも、マインドフルネスSIMTと全く無関係というわけでもない。 多いのが、4つの症状が、(1)嗅覚味覚障害、(2)不眠・記憶障害、(3)せき息切れ、(4)倦怠感である。 ほかに、(5)頭痛や全身の筋肉痛、関節痛など。 うつ病にも、1,2,4,5 の症状がある。 国立精神・神経医療研究センターの山村隆特任研究部長の報告が紹介されている。 最新の海外の論文でコロナ後遺症が免疫異常に原因があることはほぼ解明されていると。 新型コロナウイルスによる嗅覚異常が、ウイルスで壊れた残骸を処理するマクロファージなどの細胞が作りだす炎症物質によって、神経細胞の機能が撹乱されることによって起きていることが明らかになっているという。 「患者の脳内で強い免疫反応が起きている疑いが濃い」ともいう。 「コロナウイルスと戦うために発動された自身の免疫細胞が、何らかの理由でウイルスがいなくなった後も作られ続けてしまい、その細胞自身か、その細胞が作り出す何らかの物質が、自分自身の細胞を傷つけることによって発症するのがコロナ後遺症の正体だというのだ。」 マインドフルネスSIMTと関係があるのは、次のような点である。 1)うつ病に似た症状がある。 イギリスでは、うつ病と診断されたひとがいる。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4818 ★新型コロナ感染症としてうつ病が14%ーオックスフォード大学が発表 2)うつ病も、免疫細胞から炎症性サイトカインが分泌されて、脳のいくつかの部位に炎症を起こして、症状が出るというのが、最近のうつ病の研究成果である。 ![]() https://blog.canpan.info/jitou/archive/4846 3)そして、さらに最近の研究で、ある種のウイルス(HHV-6)が嗅球からあるタンパク(SITH-1)を分泌して、炎症を増幅させているという。 近藤一博氏の研究成果である。 4)うつ病にも、治りにくい人がいる。 セロトニン神経に作用する抗うつ薬では効き目が弱く、炎症が回復しないようだ。ところが、マインドフルネス心理療法SIMTで回復するひとがいる。うつ病の炎症部位を回復させると考えられる。 新型コロナ感染症のウイルスも似たような仕組みで免疫細胞を刺激して炎症をおこしたのかもしれない。 後遺症の治療法は、世界中の医師が研究治療するだろう。 わかるまで、次のことをお伝えしたい。 感染したらマインドフルネスSIMTを実践していただきたい。特に、不快事象の受け入れである。回復しない間、症状がつらいだろうが、悩む思考によって心理的なストレスを作ると、例のうつ病になる反応だから、もっとうつ病のような症状が増強し、加わってしまうおそれがあるからである。うつ病まで加わると、非常につらいことになる。 もう一つは、後遺症である。治療を試みて、どうしても、後遺症が回復しない場合、SIMTも試していただきたい。精神症状と痛みが軽くなるかもしれない。私があったうつ病の患者さんの中には、味覚異常や慢性の痛みも回復した。 後遺症の人がSIMTをやったわけではないので、わからないが、どうしても回復しない場合、試していただきたい。マインドフルネスSIMTは、感情が起こらない状況で「無評価で観察」ではない。対人関係では評価し、評価されて感情が起きることが避けられないという自然の心理を前提として、それでも価値実減のことに集中していく心の使い方が、うつ病、PTSDなどは炎症を起こした部位を回復させるのだ(これは事実だ)が、その仕組みはわかっていない。研究はこれからだ。 対人関係においての意志作用の活性化が、背外側前頭前野や眼窩前頭皮質、島皮質などを活性化するはずである。そして、ストレスが減少して、痛みなども回復するのだろう。臨床試験をやっていただきたい。これからお願いしたいことの一つが、うつ病にSIMTの臨床試験だ。明確になれば、新型コロナ感染症の後遺症の患者の一部の症状の回復にも使ってもらえるはずだ。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4724 【連続記事】新型コロナ感染症の後遺症 |
Posted by
MF総研/大田
at 19:17
| さまざまなマインドフルネス
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