(1)ジョン・カバット・ジン氏のマインドフルネスの定義に戻ると [2021年12月22日(Wed)]
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4887 【連続記事】禅よりも普及したマインドフルネス=医療からビジネスへ (1)ジョン・カバットジン氏のマインドフルネスの方法に戻ると 元来、ジョン・カバットジン氏のMBSRのマインドフルネスの内容は広いものです。 (A)元々は、7つの態度が含まれていた。 (1)自分で評価をくださないこと =常に偏見のない第3者の目で見ること (2)忍耐づよいこと (3)初心を忘れないこと=先入観、偏見などを捨てて (4)自分を信じること (5)むやみに努力しないこと (6)受け入れること=一つの見方を強制しない、異説も排除しない (7)とらわれないこと=良心を働かせて (7つの態度の説明のリンクへの目次) (B)ここに、MBSRの哲学を説明しました。 (C)さらに彼は、 MBSRは浅いものであり全体性への扉だと言っています。 (これはジョン・カバットジン氏も強調して重要なので、日本マインドフルライフ協会でも講義しました。) この(A)(B)(C)のすべてを包含する「マインドフルネス」ならば、私が見た、後期西田哲学の実践論に似てきます。(A)の1だけの「無評価で観察」も必要かもしれません。集中力やビジネスで必要とする人々が多いようですから。しかし、 (A2-A7)は、非常に重要です。これをきちんと実践すれば、「痛みの緩和、軽減」になるという「医療目的」から始まったのでした。これを実践すればうつ病なども治るでしょう。 SIMTとほぼ同じになります。しかし、MBSRの活用以後はそういう方向には向かいませんでした。 大変興味ある社会現象です。仏教も開祖は、幅広く主張していますが、現代の仏教は、「利他」「自内証」「自己成長」がなくなっています(大竹晋氏)。そうなったのは、江戸時代でしょうか。 マインドフルネスMBSRは7つの態度が含まれていたので、慢性の痛みという医療支援でしたが、仏教と似た簡素化が起こり、医療支援が後退して、ビジネス目的のものが普及しています。昭和、平成の時代に、還元主義に似た現象が起きた。興味ある社会現象です。 (注)還元主義 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4417 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4450 ★小坂井氏。フランクルは下記。 仏教に、国民は、苦悩の解決(檀家信者の側からは苦悩の解決)=利他( 宗教者からいえば苦悩の解決支援)を期待することはできないでしょう。A1無評価で観察だけの「マインドフルネス」は深い苦悩の現場では活用できないでしょう。 (A1)だけの観察を超えたマインドフルネス心理療法は、深刻な社会問題、精神疾患の解決のために有効かもしれません。 「マインドフルネス」が科学、学問ならば、発展すべきはずです。そろそろ次の段階に入るでしょう。 彼のMBSRの「マインドフルネス」には7つの態度があったのに、そのうちの一つだけにしてしまったのは誰でしょうか。それを提供する専門家が自分の頭で考えて選択したのです。学会のせいにしないでいただきたい。 複雑な人間のことを研究するのに、やさしい内容にするのは、ヴィクトール・フランクルがいった「還元主義」に似ていることがわかります。無評価の 一つにしたのは、ジョン・カバット・ジン氏ではありません。彼は、7つです。 上記の赤字をご覧ください。MBSRのマインドフルネスでは「少数派を排除してはいけない」はずですが、このような良心を持てというMBSRの指針を検討して、マイノリティであろうとも排除しない共生共存の心、先入観・偏見を持たない心という重要な瞑想の態度を捨てないでください。ちなみに、インドの大乗仏教には、含まれていました。現在の日本の仏教はどうでしょうか。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/3159 https://blog.canpan.info/jitou/archive/3589 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4452 ★上記の「誠実な心」を外したマインドフルネスは悪用も https://blog.canpan.info/jitou/archive/2758 ★中にいると外部の変化がわからない フランクル=教育における還元主義、画一主義、全体主義を批判フランクルの教育論については、次に述べました。(1)科学や学問といっても、全体主義、画一主義、還元主義による偏向 (2)心因性の神経症と精神因性の神経症があり、同じ心理療法では治らな い (3)実存的空虚は全体主義、画一主義、還元主義から。そうならないよう にするのが教育の使命。 (4)医師、看護師、心理職、宗教者などが全体主義、画一主義、還元主義 にならないような教育も。 地方創生SDGsには教育もあります。 ゴール3 質の高い教育を<みんなに すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する 現在、日本で流布している「マインドフルネス」は、ジョンカバットジン氏のものとは違っているかもしれません。単に手法であり、科学学問ではないかもしれません。「宗教」かもしれません。第1の無評価で観察だけなら、坐禅の実践と似ています。坐禅を「科学」「学問」とは言わないです。宗教です。 日本では無評価で観察(A1)を超えるマインドフルネス(A1-7,B,C)を主張すると排除される状況が起きています。学問的な偏見かもしれません。薬物療法で完治割合が高くないうつ病の治療法です。真剣な学問的検討をすべきです。自殺の可能性あるうつ病の治療法であるのに、だから、生命にかかわる学問であるので、(A2−7)の重要性を認識していただきたいです。 SDGsのゴールのために、来年、「学問的な」議論を深めていただきたいと思います。科学、学問ならば、議論するはずです。来年、ジャーナリズムの協力も得られるように期待します。外国では、学問やジャーナリズムまで抑圧されているところが多いようです。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/4884 ★多数派を批判する革新説=アカデミック・マイノリティは排除される
1月から講座が開始されます
無評価で観察するマインドフルネス(A1)を超えるマインドフルネスSIMTでは、このように慢性のうつ病などが改善しています。
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Posted by
MF総研/大田
at 16:54
| さまざまなマインドフルネス
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