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(2)見て、考えて、行動、そうするものは何か [2021年12月02日(Thu)]
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4875
無評価で観察のマインドフルネスを超えて


(2)見て、考えて、行動、そうするものは何か

 自己に関する事実の哲学には、西田幾多郎によれば、認識論、実践論、実在論があるという。

 認識論は、どう観るか、実践論は、どう行動するか、実在論は、見て行動する主体(自己)とはどういうものか。

 意志的自己であれば、図のようになる。

自己の階層.jpg

 精神療法では、どう見て考えるかが、認知療法で詳細に教えられる。どう行動するかが、行動療法として教えられる。
 自己とはどういうものであるかを教える精神療法は? 自分とは何か。どう観察すればいいのか。禅はそれを探求するが、それは宗教である。精神療法にはあるのか? 

 マインドフルネスのうち、MBSRは、無評価で見る、新しい認識論である。行動、実践論はない。ACTには、実在論まである。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2199
★アクセプタンス・コミットメント・セラピー

 MBSRは、 認識論の部分であり、どう考えるか、どう行動するかという領域の哲学は記述されない。 ACTは、3つカバーする。そこには、ACTの哲学がある。機能的文脈主義、行動分析学であるとという。(→ウイキペディア「マインドフルネス」)
 「ACTの目的は、困難な気分を取り除くことではなく、むしろ私たちが自らの人生と共に今この瞬間に留まり、価値づけられた行動へと向けて前に進むことである[7]。」とある。(ウイキペディア、ACT)
 症状を改善することを目的としない。うつ病者や不安症などの患者は、症状が改善することを期待するのだが。後半の「価値づけられた行動」というところは、「行動」の局面まであって、SIMTと類似する。ただし、実在論は異なる。行動への価値さえも見失いがちになる「死」が近いと意識する人は、行動価値の重要性が低くなるだろう。


 マインドフルネスSIMTは、西田哲学を背景として、3つの論がある。  観察する全体はそうなる。MBSRは、瞑想時の認識論についての新しい療法であることになる。人生の全体ではない。

 人生は、瞑想時において見るだけではすまない。対人関係の場で、見て、考えて、行動する。行動するのは、目的のためである。目的は、長い人生価値を実現するためである。そのように見て考えて目的を設定して行動して生きがい価値を実現したという自分がいる。そういう「自分はどういうものか。これが人生の全体である。このどれかが記述されていない精神療法は、欠けている部分を他の療法で補って用いるものがある。MBSRと認知療法、MBSRと森田療法。そのような用いられ方をしていくであろう。ACT,弁証法的行動療法にも、MBSRが取り入れられた。
 SIMTは、西田哲学のみで内面の観察(プラクシス)の全体である。だから、純粋SIMTは、他の療法を付加しなくても完結する。しかし、他の療法と併用することもできる。これから、そういう応用が開発されるだろう。たとえば、産後うつ病の精神療法があるとすると、それにSIMTを実践する時間を付加する。ロゴセラピーにSIMTを付加する。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3572
★判断する自己、見る自己、目的へ行動する自己、価値を実現する自己。・・・。

 MBSRは、人生の一部分、瞑想の時に、用いられる。対人場面では用いられない。ポージェスのポリヴェーガル理論が指摘した。
 ところで、無評価の観察のマインドフルネスは、禅とは違う。禅は人生全体だから。ただし、禅を言う人のなかにも、瞑想時だけをいう人もいる、自己とは何か、実在論を言わないひともいる。死の哲学言わないひとがいる。だから、禅はターミナルケアに用いられることがなかった。MBSRもそうであろう。見る自分が消える恐怖、不安。瞑想していても、死のことがかすめる。
 「マインドフルネス」=自己の観察は、種々あるので、指導者、受け手のニーズに応じて、解決したい問題に応じて、用いられていく。仏教がそうであったように、種々の需要に応じて、それぞれを遂行する人がいる。「みんな違ってみんないい」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4875
【目次】無評価で観察のマインドフルネスを超えて


Posted by MF総研/大田 at 21:26 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL