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治りにくい「痛覚変調性疼痛」 [2021年11月13日(Sat)]
【目次】痛み・痛みの緩和

治りにくい「痛覚変調性疼痛」

 体の損傷などの明らかな原因がなくても痛みが長引く場合があり、国際疼痛(とうつう)学会が「第3の痛みのしくみ」を「痛覚変調性疼痛」と命名したという報道があった。

https://www.asahi.com/articles/DA3S15103808.html
★朝日新聞

 「この痛みは、痛みへの恐怖、不安、怒りやストレスといった社会心理的な要因が大きく関係する。それらの影響で、神経回路が変化し、痛みを長引かせ、悪化させるとみられている。」 とのこと。

 私が注目したのは、マインドフルネスSIMTを受ける患者さんにも、慢性の痛みを抱えるひとがおおいが、それが、10か月のSIMTの実践で痛みが消失する人たちがいた。かなり多数である。

 これが、第3の痛みなのかどうかはわからない。しかし、自己洞察瞑想療法の実践で軽くなるのは、興味深いことである。ただし、他のマインドフルネスのような、2か月の短期ではない。10か月とか、18か月の長期の実践のおかげである。

 このブログでも、「痛み」については、紹介した。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/1758

https://blog.canpan.info/jitou/archive/1865

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2274
★SIMTで痛みが軽くなっていく経過

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2612

http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/kikansi/hp-01/43-all-fujiyama.pdf
★膠原病の痛みとつきあう
 これは、マインドフルネスSIMTを実践した人

 SIMTを受けたいという人は、抑うつ症状やパニック症などを併発していて、このSIMTを受けることがきっかけであった人たち。痛みも抱えておられた。SIMTで痛みが消失したが、こういう例は、第3の痛みであったかどうかわからない。

 第3の痛みは、心理的ストレスが影響しているから、SIMTで軽減したクライアントは、これであったかもしれない。もし、そうであれば、SIMTも貴重な支援法となるからだ。

 今後は、SIMTのクライアントに併存する痛みが、これであるのかどうか、注目しながら支援にあたりたい。
 来年、2022年の機関誌「マインドフルネス精神療法」第8号は、「痛みの軽減にマインドフルネスSIMTも貢献できるか?」を特集にするかもしれない。マインドフルネス瞑想療法士レジスタードマークが、てがけた、うつ病、パニック症などに併存していた事例のうち、「痛み」について報告していただきたい。
【目次】痛み・痛みの緩和

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4874
(7)マインドフルネスSIMT自己洞察瞑想療法で改善
 〜 うつ病などとともに慢性の痛みも治る

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4873
(6)慢性の痛み 〜 慢性の「身体の痛み」がどうしてSIMTで治るのか(2)  〜 価値実現のネットワーク

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4872
(5)慢性の痛み 〜 慢性の「身体の痛み」がどうしてSIMTで治るのか
 〜 慢性の「身体の痛み」がどうしてSIMTで治るのか(1)
 〜 集中力のネットワークではなく、価値実現のネットワーク

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4871
(4)慢性の痛み 〜 「身体の痛み」と「うつ病」の場合の脳領域が一部共通

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4870
(3)慢性の痛み 〜 「身体の痛み」と「心の痛み」
 痛みが関係する脳領域のうちうつ病において関係するのと似た領域

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4869
(2)慢性の痛み 〜 心理社会的側面に焦点あてる認知行動療法

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4867
(1)治りにくい「痛覚変調性疼痛」

http://mindfulness.jp/kunou/fl-itami/ix-itami.htm
★上記にない記事の目次

Posted by MF総研/大田 at 20:06 | 痛み | この記事のURL