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(26)どうしたらいいのでしょうか [2021年09月23日(Thu)]
【連続記事】なぜうつ病になるのか なぜ自殺が起きるのか

(26)どうしたらいいのでしょうか(1)

 こう述べました。
     今後も、いじめ、家庭問題、ハラスメントなどでうつ病になる人、慢性化するうつ病、治りにくい心の病気のひとはなくならないでしょう。そこからも自殺が起こります。自治体や国は、どうするのでしょうか。精神科医学関連の研究者や臨床心理学の研究者はどういう対策を計画されるのでしょうか。教育界、ビジネス界、宗教界は?
 一体、どういうリソースが治りにくい心の病気を抱えている人を支援するのでしょうか。

 薬物療法では治りにくいうつ病、PTSD、社交不安症、過食症などがあります。そして、人間関係の苦悩、がん患者の苦悩・自殺です。

 どうしたらいいのでしょうか。

 もちろん、経済社会的な対策は種々取られ始めています。それを今後さらに、一層拡張していただきます。これを「上流」の自殺予防対策と私はよびます。私には、その方面の力も知識もないのでできません。国、自治体、NPOなどに託します。

 私が関係するのは、「下流」の対策のうちの一部です。 薬物療法や電磁的な療法は、さらに研究開発していただきます。
 しかし、それが、間に合わない部分のごく一部ですが・・・。下流の対策の精神療法のまた、一部です。認知行動療法、マインドフルネスなどもありますので、それを推進できるかたがたに託します。

 しかし、それらは、もう長い伝統があるのに、日本では不十分であるらしくて、受けたくても受けられない人、その方法でも治らない人があるのが問題です。マインドフルネスでも、対話場面でない無評価の観察では、うつ病などは治せません。対話(メール、SNSなどでのやりとりもちろん含みます)場面の処理のしかた次第で、うつ病になりますし、相手をうつ病に追い込み、自殺させます。対話場面では、評価して感情が起こります。欲求そして行為にも「評価」がはいっています。だから、無評価の観察のマインドフルネスでは、うつ病になるような深刻な問題を改善することはできません。

 多くの専門家、権力あるひとが、自己の欲望実現的に評価して、ハラスメント、差別的あつかいをして人を苦しめています。家庭、大小のグループ、組織において、「独裁者」がメンバーの自由を抑圧し、いじめ、ハラスメントをしています。 それに 迎合する者、忖度して観てみぬふりするもの が多ければ、独裁的なふるまいはなくなりません。こういう構図は、多くの哲学者が批判していますが、現実のいくつかの現場には存在します。 被害者側はつらい、苦しいと「評価」するので、うつ病になり自殺もあります。無評価でいられるはずがありません。現場は、評価するされる場です。そこで、うつ病、自殺が起こります。

 そのために、無評価観察を超えて、対話場面での自分の中にある嫌悪、執着、私利私欲、差別心、ハラスメントなどを評価観察する手法が開発されたのです。大乗仏教、道元にもありましたが、その長所は十分には活かされていないようです。その長所を活用して現代的な哲学実践にしたのが、マインドフルネスSIMTです。
 繰り返し述べているように、うつ病、非定型うつ病、パニック症、PTSD,過食症、家庭と職場における人間関係の苦しみ等に、改善効果がみられます。本来は、「加害」の評価をする力あるもの、大小の独裁者に、SIMTを実践して、メンバーを苦しめないようにしてもらいたいのですが、それは、第2ステップです。SIMTは、「独裁者」からは、無視、排除されますから。まず、苦しいひとにSIMTを実践していただきます。そういうかたたちがSIMTで救済される人が多くなれば、無視、排除も難しくなるだろうと期待します。

 つらい状態にあるひとのために、マインドフルネスSIMTもありますが、それでも、 できる臨床者が極めて少ないのです。SIMTを習得して支援者(マインドフルネス瞑想療法士レジスタードマーク)になってくださる人がいません。それをしたいと思っても本業があって、SIMTでは報われない状況です。
 理論、技術技法があっても、実際の臨床者がいないという状況です。深い大乗仏教、深い禅にも、無数の経典、論書があっても実際に救済臨床をする人が非常に少ない状況にたとえると理解してもらえるでしょうか。

 深い大乗仏教も、深い禅も、理屈、理論を現代人が信じられるように実践を組みたてればSIMTと似てきて、SIMTと同じ問題に貢献できると思いますが、それがなされていません。 現代的な心理療法になるような理論、手法(実践法)になっていないので、大乗仏教や禅で、うつ病、パニック症などは支援できません。仏教者の課題でしょう。
 SIMTは、一応、理論、手法ができました(もちろん、さらに効果が大きくなるように改良されていきます。宗教ではなくて心理療法ですから改良されていくのは当然です)が、臨床者がいません。全国に数人しかおらず、専業者はゼロです。多数の自殺予備軍のかたをカバーできない状況です。
 SDGsの3.4のターゲットに、自殺による死亡をなくすことも含まれるのに、自治体、企業、研究機関、学校はどうするのでしょうか。
 http://mindfulness.jp/sdgs/20-02-target3-4.pdf

 対象者は、うつ病は再発が多く、うつ病が完治しない人だけでも数十万人近くおられるでしょうから、他の問題を含めると数百万人にものぼるかもしれませんから私たちだけでは支援できません。SIMTならば、SDGs3.4の実現のために、協力していただくこととしてどういう方向があるか、SIMTを活用する方向を次の記事で述べさせていただきます。
    https://blog.canpan.info/jitou/archive/4834
    【連続記事】一体どういうリソースなのか
     =薬物療法で治らないうつ病などが治るような長期的な支援をして自殺を減少させるのは


【連続記事目次】なぜうつ病になるのか なぜ自殺が起きるのか
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4786
Posted by MF総研/大田 at 12:09 | 自殺予防対策 | この記事のURL