(18)うつ病が治らないと自殺が起こるおそれがある [2021年09月07日(Tue)]
【連続記事】なぜうつ病になるのか なぜ自殺が起きるのか
(18)うつ病が治らないと自殺が起こるおそれがある
=家庭、職場におけるストレスと関連(1)
=HPA系が一様でないので治療が難しい
うつ病になってなかなかよくならないひとがおられます。HPA系との関連があります。
家庭でも職場でも強いストレスを感じることが多いところがあります。
イライラ、嫌悪、怒りなどの不快な感情、負の感情が起こります。
感情がない家庭、職場などありえません。自分の基準(マインドフルネスSIMTで本音という)に合わないので、評価して、イライラ、怒り、嫌悪しているのです。満足していないぞと「評価」しているのです。
負の感情が起きると、その刺激が視床下部―下
垂体―副腎皮質に伝えられて、副腎皮質からストレスホルモンが分泌されます。視床下部ー下垂体ー副腎皮質の系統を「HPA系」といいます。
感情が起きるのは避けられません。無評価の観察をいう専門家も
必ず、自分の基準と比べて「評価」して感情を起こします。
家庭も職場もインターネット、SNSの世界も、すべて評価されて感情を起こします。現場では、無評価で観察はできません。評価はするが、どう反応すればいいのか、を探求するのがマインドフルネスのうちでも、自己洞察瞑想療法SIMTです。
現実の世界は、評価の世界である。瞑想の場ではない、というゆえんです。
うつ病も、ハラスメントも、種々の団体の派閥闘争も、評価によります。総裁選でも、あの人は嫌いだと評価されています。
すべてのひとが、家庭でも、職場でも学校でも、自分で評価して、感情を起こして、HPA系を興奮させます。
このHPA系が、うつ病、人間関係不和に関係しています。
すべてのひとが現場では、評価の心を起こします。絶対に無評価ではありません。すでに評価したのだと率直に認める。これの扱いを失敗すると、うつ病になったり、人間関係を悪化させたり、他者を苦しめたり、自殺させたり、いろいろなことが起こります。
健常な人は、HPA系が普通に反応し、悩ましいことがおきてうつ病になる前の人やうつ病(メランコリー型)になると、HPA系が過剰に亢進し、非定型うつ病ではHPA系が抑制されています。
両方ともにうつ病とされているのに、HPA系の変調が逆なのです。
ここに、うつ病の治療法の難しさがあるようです。脳内の変調が一様ではなく、複雑だから、薬物療法も精神療法も一筋縄ではいかないのです。
非定型うつ病は治りにくいのですが、マインドフルネスSIMTで
治る人がいます。これが特徴です。SIMTでは、メランコリー型うつ病も非定型うつ病も改善しています。なぜそうなのか、臨床を重ねて治るわけを発見していかねばなりません。
いずれにしても、ストレスが持続しているので、交感神経が過敏であり、種々の内臓や脳部位に変調が持続しています。
(続く)
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Posted by
MF総研/大田
at 22:10
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自殺予防対策
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