(5)生命、財産、名誉、家族など自分にとって重要な価値をもつものが脅威にさらされたと知ると攻撃スキーマが活性化 [2021年07月14日(Wed)]
(5)生命、財産、名誉、家族など自分にとって重要な価値をもつものが脅威にさらされたと知ると攻撃スキーマが活性化社会心理学者の大淵憲一氏は、こう言います。「生命、財産、名誉、家族など自分にとって重要な価値をもつものが脅威にさらされたと知覚すると、人々の中で回避・防衛の攻撃スキーマが強く活性化されます。同じ物でも、それを新たに手に入れるよりも、すでにもっているものを失うとき、その価値は大きく知覚され、それゆえ、防衛のための強い攻撃動因が喚起されます。」(大淵憲一『新版 人を傷つける心』サイエンス社、p189) 仏教やマインドフルネスは、 哲学が関連する学問領域、宗教的実践領域です。理解が難しい哲学があることに直面するが、 理解できない場合に、深いことを言う人に嫌悪して、攻撃的になる人がいるということです。 榎本博昭氏は、こういいます。 「自分の考えだけが絶対的に正しいと信じこんでいるかのように、自信満々に自己主張し、人の意見に耳を 傾けようとしない人がいる。」(「正しさをゴリ押しする人」(榎本博昭、角川新書)p70) 「「正しさ」をゴリ押しする人に目立つ特徴は、何と言っても認知的複雑性の乏しさだ。 認知的複雑性とは、ものごとを複雑に、つまり多面的に見ることができるかどうかということである。」(p79) 「だが、認知的複雑性の低い人は、ものごとを多面的に見ることができないため、自分と違う考え方を容認することができない。 たとえば、ひとつの出来事に対してもさまざまな見方ができるということを認めることができない。 だから、自分の「正しさ」を強引に主張し、意見の異なる人のことを非難したり、攻撃するのである。」(p80) 「認知的複雑性の低い人の場合、前者の意見に接して「なるほど、そうだな」と納得すると、その後で後者の意見に接しても聞く耳をもたない。 一度取り入れた考えと矛盾する意見には心を閉ざしてしまう。 認知的複雑性が低いと、矛盾する情報を頭の中でうまく消化することができないのだ。そのため、矛盾する情報を前にするとイライラする。」 (p81) 現代は、どの集団も法的団体であり、多数決できめられます。宗教的真実や学問的真実は、元来、多数決できめられるものではないのに、法的に多数決で決定して「正統」になります。 何らかの利益を得たい欲求を持つ仲間をだきこんで多数派となり、他の立場、意見の人を排除する場合があります。このような行動の背後にあるのは、他の立場からの解釈を理解できないからだという。これは、学問の自由を奪うエゴイズムです。 こういうような団体では、現状の正統の批判ができるものではないです。自殺対策は新しい環境に生じた問題です。解決策を研究しようという声は表に出てこないでしょう。下手をすると、何十年も続くでしょう。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/2787 ★西田哲学=専門家はエゴイストになりやすい https://blog.canpan.info/jitou/archive/4834 【連続記事】一体どういうリソースなのか =薬物療法で治らないうつ病などが治るような長期的な支援をして自殺を減少させるのは |
Posted by
MF総研/大田
at 21:56
| さまざまなマインドフルネス
| この記事のURL