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(3)特に対人場面で起きる本音を観察 [2021年06月14日(Mon)]
【連続記事】適応障害にもマインドフルネスSIMTを
 =うつ病、非定型うつ病、不安障害、過食症、自律神経失調症、家族の不和にも


【目次】マインドフルネス心理療法SIMTとは
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4819 (目次)

マインドフルネス心理療法SIMTとは
(3)特に対人場面で起きる本音を観察

 マインドフルネスSIMTは、生き方そのものですから、すべての意識作用を観察します。 本音、目的、価値も観察します。まず、本音の観察について述べます。

 マインドフルネスSIMTでは、感覚、思考、行動などを無評価で観察するのではなくて、 そういう意識の背後にある「本音」を観察します。MBSRでは、これを全く言いませんが。 評価しないというのですから。

 本音は、自分が見たり聞いたり、行動したりする時に、背後にあってみる、聞く、考える、行為するなどの内容を修飾する意識です。好き嫌い、良い悪いなどの評価基準です。 対人関係で、必ず「感情」が起こります。怒り、不安、悲しみなどの不快な感情です。よろこび、楽しいなどの快の感情もあります。だから、すべての人間が「本音」をもっており、感情を起こします。本音について別に詳しく述べています。  他者と会話しているとか、他者の行動を見ると、イライラ、不満、怒りなどの感情を起こします。SIMTでは、感情が起きた時、その瞬間に「感情が起きた」「本音は何か」を観察します。だから、そのままにはしておかないということです。

 SIMTをしないひとは、本音の観察をしないので、感情が起きると、ただちに、相手に向かって、激しい言葉を投げかけるでしょう。相手は驚きます。そして、相手も怒って、激しい言葉を投げかけることがあります。けんか口論になります。
 SIMTをする人は、感情が起きた時、一瞬、背後の本音を観察するステップを入れます。自分に本音という「評価基準」があるのだと、了解して、適切な反応をします。けんか口論にはならないような言葉、行為を選択して、発出します。
 これがなかなか難しいのです。うつ病などのクライアントには、10カ月かける(それくらいに、難治性の人が多いです)ので、この難しい本音の観察は、第6段階に組み込んでいます。ただし、マインドフルネス瞑想療法士になるための講座では、最初から本音の観察に取り組んでもらいます。それほどに、本音の観察は難しいので、支援者になる人には、長い期間、トレーニングしてもらうので、講座の最初から最後まで、トレーニングに組み込みます。

 本音の観察は、家庭生活、職業生活を営む上で重要であり、すべての人が、生涯にわたって実践していただきたい部類の観察です。これをうまくしないひとは、他者を力によって抑圧、排除、ハラスメント、緊張させる、などをしてしまいます。多数派工作をして、批判者を排除したり、抑圧したりする専門家も多いので、自分のエゴズムであり他者を苦しめるので、哲学者がとりあげています。

 精神疾患のクライアントでは、本音によって自分を苦しめる方向の思考、行為をすることによって、発病しますし、発病してからも自己の症状や問題行為を持続させるような神経生理学的な反応(交感神経の興奮、ストレスホルモン分泌など)を引き起こすところに感情、本音の動きがあります。本音は、否認してはいけません。感情が起きるのは当然です。しかし、反応を選択する智慧を身につけます。

 インターネットで、人を誹謗中傷する事件があとをたちませんが、これも、本音のせいです。自分の評価基準に合わないので、怒り、嫌悪、不満の感情を起こして、誹謗中傷の言葉を発出するのです。「自粛警察」という激しく責める行為も、本音による感情を爆発させています。

 マインドフルネス瞑想療法士の講座を受ける人は、10カ月、本音の観察を続けて日記に書いて提出して批評を受けます。
 病気を治したいクライアントは、セッション6から10までの5か月の期間、観察、記録します。

後編p5.jpg

(参考記事)

「無評価」は、現実生活の場面では使えない
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4760
★哲学者池田晶子さん「14歳の君へ」自分で善悪の判断をしなさい
 よって、子どもには「無評価」のマインドフルネスを教えないほうがいいかもしれない。
 いじめ、虐待、セクハラの行為をされたり、見たり「することがあった時、「無評価」ではいけないのだから。こういうことは悪いことだと評価判断しなければならない。無視、傍観、苦悩感情の否認、悪の是認を助長するリスク。もし、子どもにされるこういう行為を被害者が否認したら、その時も大人になってからも深刻な苦痛をもたらす。
幼いころ、こういうことをされた人も、今苦しんでいる。あれは悪だったのだと評価判断すべきである。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4710
★科学者はいう、対人場面では評価

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4056
★ポージェスのポリヴェーガル理論

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4000
★対人場面、仕事では評価の観察

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3855
★専門家、力あるもの、多数派のゴリ押しも「悪」であると評価判断

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4650
★「見て見ぬふりをする社会」マーガレット・ヘファーナン
 自殺、うつ病、適応障害、暴力、すぐ近くにあるのに、見て見ぬふりしている専門家

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4651
★見て見ぬふりする人と正当な批判者を封じ排除する人、告発するカサンドラ

(続く)

【参考書】大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社。

『図解 うつ・不安障害を治すマインドフルネス 後編』日本マインドフルネス精神療法協会
 上図は、本書のp5、セッション6
(このテキストは、マインドフルネス瞑想療法士の認定講座で配布されるテキスト。前編は18ページ、後編30ページの小冊子)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2111
★ACTは、1年もかけて行うものではない

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4819
【目次】マインドフルネス心理療法SIMTとは



Posted by MF総研/大田 at 21:39 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL