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適応障害にもマインドフルネスSIMTを [2021年05月29日(Sat)]
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【連続記事】適応障害にもマインドフルネスSIMTを

(1)適応障害とは

 深田恭子さんが適応障害と診断されて、しばらく休業するという報道がありました。 「適応障害」については、以前に述べたことがあります。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2585
★適応障害

 DSM-5では、次の定義になっています。

A.  はっきりと確認できるストレス因に反応して、そのストレス因の 始まりから3月以内に情動面または行動面の症状が出現

B.  これらの症状や行動は臨床的に意味のあるもので、それは以下のうち1つまたは両方の証拠がある
(1)症状の重症度や表現型に影響を与えうる外的文脈や文化的要因を考慮に入れても、そのストレス因不釣り合いな程度や強度を持つ著しい苦痛

(2)社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の重大な障害

C. そのストレス関連障害は他の精神疾患の基準を満たしていないし、すでに存在している精神疾患の基準を満たしていないし、すでに存在している精神疾患の単なる悪化でもない

D. その症状は正常の死別反応を示すものではない

E. そのストレス因、またはその結果がひとたび終結すると、症状がその後さらに6カ月以上持続することはない

適応障害はいくつかに分類されます。

抑うつ気分を伴う  優勢にみられるものが、落ち込み、涙もろさ、または絶望感である場合

不安を伴う 優勢にみられるものが、神経質、心配、過敏、または分離不安である場合

不安と抑うつ気分の混合を伴う  優勢にみられるものが、抑うつと不安の組み合わせである場合

素行の障害を伴うもの 優勢にみられるものが、素行の異常である場合

情動と素行の障害の混合を伴う 優勢にみられるものが、情緒的症状(例:抑うつ、不 安)と素行の異常の両方である場合

特定不能:適応障害のどの特定の病型にも分類できない不適応的な反応である場合

 (「素行の障害」については、(注1))

 これが「適応障害」であるが、うつ病や非定型うつ病、不安症に類似したところがあるので、 私どもの、マインドフルネスSIMT(自己洞察瞑想療法)でも、支援できる。 そのわけを少し詳しく説明します。

 もし、休養にはいって、6カ月たっても改善しないのであれば、うつ病に移行したとか非定型うつ病だったとかいう場合もあるでしょう。

 芸能人に「パニック症」で休業という人も多いですが、適応障害はもっと多くの人がなっているようです。これもSIMT(注2)で支援できます。

 DSM-5の説明の中に「適応障害は、自殺企図と自殺既遂の危険の増加と関連する」とあるので、自殺のおそれもある。治る可能性があるので、色々な治療を受けていただきたい。

(参照文献)『DSMー5 精神疾患の診断・統計マニュアル』高橋三郎・大野裕監訳、医学書院、2014年 .

(注1)素行
 「素行の障害」については、DSM-Wでは「他人の権利、または年齢相応の主要な社会的規範 や規則をおかす行為の障害である場合(例:無断欠席、破壊、無謀運転、 喧嘩、法的責任の不履行)」の例が表示されていた。

(注2)マインドフルネスSIMT:自己洞察瞑想療法。大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社。

(続く)

適応【目次】適応障害にもマインドフルネスSIMTを
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4810

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4818
(7)新型コロナ感染症としてうつ病などの気分障害が14%ーオックスフォード大学が発表
 適応障害もあるでしょう

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4816
(6)適応障害にも見られる素行の障害

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4815
(5)がん患者の適応障害、うつ病

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4814
(4) 適応障害にかかる人は多い

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4813
★大阪なおみさん、大会の棄権に騒然

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4812
(3) 適応障害もうつ病も自殺がありえる病気
 =自殺企図もあるので注意、かねてから家族ぐるみで学習しておく

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4811
(2)適応障害になるストレス因
 =誰でもかかる可能性がある、事故、ライフイベント、など。
 =適応障害やうつ病を予防、改善するマインドフルネスSIMTの簡単な説明(あとで詳しく説明する予定)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4810
(1)適応障害とは

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2585
★(2012年)マインドフルネスの自己洞察瞑想療法
 =適応障害の改善
Posted by MF総研/大田 at 20:09 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL