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薬物療法, 従来の認知行動療法では効きにくい心理的な苦悩、うつ、不安症がある [2021年04月30日(Fri)]
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薬物療法, 従来の認知行動療法では効きにくい心理的な苦悩、うつ、不安症がある

 うつ病や不安症などの薬物療法は、非常に重症レベルから軽症レベルに改善する効果が顕著であるが、軽症になってから完治させるところが長引いて、患者が苦しむことがある。完治しないと、ひきこもり、就業できない心理状態が続く。
 もう一つ、非定型うつ病は薬が効きにくいと言われる。鉛様麻痺、過食過眠が治りにくいので、ひきこもり、無就業が続く。

 では、認知行動療法はどうか。下記のように、軽症のうつ病には、従来の認知行動療法(第2世代)でも効果が確認しにくい。似たようなことで、病気との診断がつかない程度の軽い、社交不安的な傾向や軽いうつ的な傾向、軽いトラウマの傾向も、認知行動療法を提供しにくいのではないのではないだろうか。こういうことが「ひきこもり」にあるとされる。
 だからアメリカでは、第3世代の認知行動療法として、マインドフルネスが起こった。しかし、マインドフルネスも対人場面でない瞑想時の無評価の観察が主流となった。これは一定の問題には、効果がある。
 しかし、これでは、改善しない問題が多い。孤独、孤立、差別、軽症うつ病、非定型うつ病の改善や自殺問題には、不十分だろう。さらに、効果のある心理的な手法の研究開発が必要である。
 マインドフルネスのなかでもSIMTは、瞑想時だけではなくて、対人場面、まさに仕事の真っ最中、評価する・評価しなければならない場面での「観察」の手法である。マインドフルネスは、まだ、臨床が始まったばかりだが、臨床場面での応用を重ねて、学問として深化発展しなければならない時に来ている。

 瞑想時に起きる感覚は、自然の風景、食べ物、自己自身の身体感覚や症状などであり、他者の「表現」ではない。西田哲学によれば、自己が接する感覚は他者(汝、彼)からのものであれば「表現」であるという。感覚によって観たものに、何が表現されているか。苦しさ、悲しみ、喜び、欲望、悪か、愛か、詐欺の表現か、犯罪の表現か、など瞬時に評価しなければならない。 もちろん、芸術、思想、学問解釈、宗教的意味もあるだろう。 「表現」の観察は無評価ではならない。表現を的確に評価し、適切な表現(言語、身体行動)を表出しないと、自己や相手を苦や死に至らしめる。  これまでの支援では、このようなレベルの心の病気の改善や予防の側面が入っていないのではないかと思う。 医療が介在しても、このレベルの心の病気の治療をする医師は極めて少ないようである。 薬薬物療法が効きにくい患者に、認知行動療法を1年も提供するような支援は医師がまだ十分提供していないはずである。この点に、マインドフルネスSIMTで支援する独自性がある。
 マインドフルネス心理療法は、第3世代の認知行動療法と言われる。

 しかし、無評価観察のマインドフルネスでは、改善しない問題が多い。さらに学問的な研究深化が求められる。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3549
★第3世代の認知行動療法

(注1)SIMT=Self Insight Meditation Therapy/Technology。自己洞察瞑想療法/自己洞察瞑想法。大田健次郎『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社。
 ブームになった、単独時の「無評価」の観察ではない。それとは異なる「対人場面」での「評価の現場」での観察スキルである。

(注2)こちらに、SIMTで治った事例の記事へのリンクがある。
 http://mindfulness.jp/simt-evidence.htm
http://mindfulness.jp/sdgs/21-goal-17.pdf
★内閣府の地方創生SDGs官民連携プラットフォーム
 =このうち、ゴール17がパートナーシップ

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0102/sdgs_partner_registered.html
★埼玉県SDGs官民連携プラットフォームのパートナー


【目次】孤独、差別および自殺の問題を解決して身心の健康と生きがいある人生を地元で
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4740
Posted by MF総研/大田 at 10:14 | 種々の悩み | この記事のURL