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(6)西田哲学や鈴木禅哲学の共生に通じる [2020年08月30日(Sun)]
【連続記事】鈴木大拙・鈴木禅哲学の「共生」の思想 「禅者の社会観」

(6)西田哲学や鈴木禅哲学の共生に通じる

 マアルーフ氏は、違いはあっても認めて、どうしても侵害してはならない、生命や人格の尊厳や基本的な自由を認めることをいうのだ。これは、西田哲学や鈴木禅哲学に通じるところがある。

 西田哲学に共生の意味があることは、竹村牧男氏が指摘していることをたびたび見た。たとえば、次の記事である。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3495
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3595
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4571

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4580
★共生の条件・8つの構成要素(尾関周二氏)

 竹村氏は、鈴木大拙を紹介しているが、やはり、マアルーフ氏の共生に似た理念がある。

 鈴木大拙のことであるが、竹村氏は、「禅者の社会観」として、大拙の考えをかなり詳しく紹介しているが、ながいのでマアルーフ氏との関連で、7つの禅者の社会観から次の点だけを掲げておきたい。

 「4、自主性は、各人の自由を是認し尊敬する。各人は道徳的人格であるからである。他の自由を毀損して我意を主張せんとする人は、自らの道徳的人格をも無視する。」 (竹村牧男『宗教の核心』春秋社、p103)

 残念ながら、学的団体にも宗教団体にも内部の人の人格や異なる意見を尊重しないことがみられる。他の集団ではなおさらであろう。
 何をいうかというと、ずっと以前から紹介していた構図である。集団のトップが自分の思想意見を強く主張し、取り巻き連が何らかの利益、力をもつ多数派となってそれを支持して、多数の哀れな子羊が自由を奪われている構図である。精神科医がこの弊害を指摘していた。(このブログでも紹介したが、さがしてリンクを示す。⇒これです
 この構図は、私が「専門家のエゴイズム」と言っているのと大同小異である。こういう状況があると、子羊は自分の意志を主張できないので、その集団が全体主義的となっている。アメリカや中国、ベラルーシなどのように、集団が包まれている環境に何かがあっても、子羊の位置にある人は、自由に意見を言えない事態になるおそれがある。そうなると、集団をとりまく場所そのものの時代の変化に対応できておらず、集団そのものの存立がおびやかされる。
 日本でも、企業、NPO.官庁、大学、教団、病院、メディアなどの団体の中で、意見、思想などの自由を表明できない状態になっているのではないのか。

(続く)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4635
【連続記事目次】鈴木大拙・鈴木禅哲学の「共生」の思想 「禅者の社会観」



https://blog.canpan.info/jitou/archive/4644
(15)鈴木禅哲学の共生思想(8)今日においても深く学ぶべきこと

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4643
(14)鈴木禅哲学の共生思想(7)絶対服従の組織には自主性は生長しない

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4642
(13)鈴木禅哲学の共生思想(6)組織を革新するための理論的闘争を歓迎する

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4641
(12)鈴木禅哲学の共生思想(5)全体主義に対抗する個人的自由主義

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4640
(11)鈴木禅哲学の共生思想(4)各人の自由を是認し尊敬する

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4639
(10)鈴木禅哲学の共生思想(3)国家は覇権主義・全体主義的であってはならない

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4638
(9)鈴木禅哲学の共生思想(2)利己的ではない https://blog.canpan.info/jitou/archive/4636
(7)鈴木禅哲学の共生思想(1)自主的考えの持ち主

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4635
(6)西田哲学や鈴木禅哲学の共生に通じる
この連続記事は、次の連続記事の脇道として開始しました)

【書籍紹介】『アイデンティティが人を殺す』
アミン・マアルーフ、小野正嗣訳、筑摩書房


https://blog.canpan.info/jitou/archive/4630
(目次)

Posted by MF総研/大田 at 18:55 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL