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(5)メディアも支配的な意見を拡声するのみ [2020年08月29日(Sat)]
【書籍紹介】『アイデンティティが人を殺す』
アミン・マアルーフ、小野正嗣訳、筑摩書房

(5)メディアも支配的な意見を拡声するのみ

 グローバル化は進んでいくが、個々の文化は尊重しなければならない。しかし、危機に瀕している。

 「諸価値の普遍性を目指す闘いと並行して、貧しさをもたらす画一化と、イデオロギー的、政治的、メディア的な覇権と、人を愚かにする全会一致主義と、多様な言語的、芸術的、文化的表現を阻害するあらゆるものと戦わなければなりません。単調で幼児的な世界へと向かうあらゆるものと戦わなくてはなりません。 これは、ある種のしきたりや文化的伝統を守るための闘いなのですが、鋭敏で、厳しく、選択的で、臆病さとも過度のおそれとも無縁な、たえず未来へと開かれた闘いでもあります。」(p128)

 マアルーフ氏は、メディアについても不満を表明している。

 「メディアについても、同じような不満を表明することができるでしょう。これほど多くの新聞、ラジオ、テレビがあるのだから、異なる意見がいくらでも聞けるだろうと私たちは思いがちです。ところが実際はその逆だと気づくのです。これらのメガフォンは、そのときの支配的な意見を拡声することしかできないので、まったく違う鐘の音が聞こえなくなってしまうのです。イメージと言葉の奔流は必ずしも批判的精神を養うものではないのです。」(p133)

 メディアは政治を批判することはあるが、残念だが、この問題には、メディアについてもたよりにはできないという。宗教、学問の内部にも全体主義、普遍的な価値を侵害するものがあるが、メディアもあてにできない。なぜであろうか。

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★ジャーナリズム、メディア

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【書籍紹介】『アイデンティティが人を殺す』
アミン・マアルーフ、小野正嗣訳、筑摩書房


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Posted by MF総研/大田 at 20:22 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL