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幸福は3つの共振 [2019年12月13日(Fri)]

書籍紹介
『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
『幸福と人生の意味の哲学』

幸福は3つの共振 2著の幸福の哲学は深いことで類似しているように見えます。 共振、アイロニー、超越がキーワードでしょう。 似ているので、山口氏の著書から見ます。

快楽、欲求充足、客観的な人生のよさの3つの共振

 山口氏は、青山氏の「共振」説に賛同して、こういいます。

 「途中の議論を省略して結論だけを紹介すると次です。すなわち、3要素がしばしば偶然に「尽きない」仕方で同時実現するからだ、と。青山は、この種のたまたまでない同時実現を「共振」と呼び、次のように指摘します。
    「快楽、欲求充足、客観的な人生のよさーー[・・・]これらはしばしば共振するのであり、人間という生物の自然史において、それは見逃せない事実です。生活の多くの場面にてこの三要素が共振するのなら、それらをひとまとめに呼ぶ言葉――「幸福」――をもつことには十分に意味があるでしょう。」(青山220-221)
要点を繰り返せば、快楽・欲求充足・人生の客観的なよさは人間的生においてしばしば偶然的でない仕方で同時実現するので共通の名をもつ、ということ。」(山口257-258)

 西田哲学の実践化としての試みであるマインドフルネス心理療法SIMTとして言えば、西田哲学の叡智的自己は喜びの自己です。すなわち、自分の選択した人生価値(「客観的な人生のよさ」に該当)として仕事などをしている時に順調に推移している(「欲求充足」に該当)ので、喜びを得る(「快楽」に該当)ので、こうした状態を「幸福である」と感じるということです。

 自分が好きで選択した人生価値(この家族、この仕事など)が長期にわたって実現維持できることが幸福だと思える。日々、思いどおりでない出来事が連続するけれど、うまく処理できないと、心の病気になったり家族を苦しめたり、仕事がうまくいかなくなります。価値崩壊です、不幸です。そうならないで、価値実現ができるできるような心の動きを観察して、長い人生を生きていきます。幸福であり続けるように。

 このように、青山氏、山口氏の「幸福の哲学」はSIMTに類似します。SIMTは、それが実現できるように、内面の意識現象を観察していくものですが。そして、ここまでは、対象的な「当為価値」の遂行による幸福です。このほかに、他の哲学者と違って、青山、山口、SIMTの3者には「超越的幸福」もあるようです。内容が全く同じかどうかはわからないのですが。

 次は、アイロニー、および、超越です。



文献
青山拓央(2016)『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』太田出版
山口尚(2019)『幸福と人生の意味の哲学』トランスビュー


【書籍紹介】
『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』
『幸福と人生の意味の哲学』

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4459


Posted by MF総研/大田 at 22:12 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL