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(6)少数派「精神的な貴族」 [2019年02月21日(Thu)]

(6)少数派「精神的な貴族」
 =多数派の驕り、「大衆の反逆」スペインの哲学者オルテガ

 NHK Eテレビの「100分de名著」で放送が始まった「オルテガ」です。 中島岳志氏の解説です。(評論家、東京工業大学教授)

 中島氏はオルテガの文を引用して、わかりやすく解説しておられます。原文が引用されているのですが、中島氏の説明文をみます。

 第2回では「貴族」について語っています。

 「オルテガはしばしば「貴族」という言葉を使います。」(p45)

 「反対者や敵対者とともに統治していこうとする人間。それだけの勇気や責任感、指揮をする能力をもった尊敬に値する人間。そうした存在を、彼は「貴族」と呼んでいるのです。」(p45)

 「平均人である大衆は、「たくさんの人が支持している」ことをもって「正しい」としたがるけれど、それは過ちだとオルテガは考えていました。」(p47)

 「自由主義の本質を、簡単に踏みにじってしまうのが大衆です。」(p49)

 「食料が不足して起こる暴動のさいに、一般大衆はパンを求めるのだが、なんと、そのやり方はパン屋を破壊するのが常である。」(p50)

 「オルテガは、こうした大衆が多数派という「正しさ」だけに依拠して社会を支配しようとしている状況を「超民主主義」と呼び、それが現代社会の特質になっているのではないかと指摘しました。」(p50)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3930
 日本の仏教は大乗仏教の本道からそれているという批判がありましたが、多数の研究者がそれに気づかず、大乗仏教の核心を説かなかったのでした。深い真理を教えてくれる少数派の「精神的な貴族」にあうことはとても難しいことです。

 どうしてこうなるのか。ビジネスならば市民が求めるものを提供しないと倒産してしまいますが、「大衆」は、ビジネス団体ではない組織にいましたので。市民からの批判にさらされません。ガブリエルが「壁」というのとは違う「壁」で守られていました。

 「彼をとり巻く世界に甘やかされてきたのである。・・・ 外部からのいっさいの圧力や他人との衝突のすべてから守られてきたために、そうした人間は、ついには、自分だけが存在していると思い込むようになり、自分以外の者の存在を考慮しない習慣、特に、いかなる人間をも自分に優る者とはみなさない習慣がついてしまう。」 (「大衆の反逆」ちくま学芸文庫、p80)


https://blog.canpan.info/jitou/archive/4100
【目次】NHK Eテ レビの「100分de名著」
「大衆の反逆」オルテガ、中島岳志、NHK出版
 多数という「驕り」


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Posted by MF総研/大田 at 22:17 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL