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(7)自分自身の意志を行使せよ、独断的な「権威・壁」に従わず [2019年02月19日(Tue)]
NHK Eテ レビの「100分de名著」でのスペインの哲学者「オルテガ」の放送は3回目まですすみました。 (19日の真夜中0時10分から再放送があります。)
 3回目の内容も、西田哲学に類似したところがあります。いつかご紹介します。今、ドイツの哲学者、ガブリエルの哲学も見ています。死者ではなく、生きた若手です。国内も国際的にも社会の動向が、オルテガのいうように、狭い領域しか知らないで、人間の深い尊厳や生命や個人の幸福への願いを軽視する大衆的な独断で動いているように見えませんか。(驚くことに、当時は「大学」の中に大衆がいたというのです。)
 若手のガブリエルに期待できます。「死者」となった西田幾多郎や鈴木大拙などの研究者や深い禅の研究者や実践体得者との対話をすすめていただきたいと思います。

ドイツの哲学者ガブリエルと西田哲学
 =日本的マインドフルネスの構築のために

(7)自分自身の意志を行使せよ、独断的な「権威・壁」に従わず

 哲学は、政治、幸福、数学などの哲学もあるそうです。 西田哲学にも、そういう部分もあります。西田哲学は、実在論、認識論、実践論に力を注いでいます。自分とは何か、客観をどう見るか(マインドフルネスですね)、どう行動するか、ですから、深く勉強しています。
 ガブリエルも、「実践論」に当たることをいいましたね。 彼も、暴力的、独断的な行為をしてはいけないといいました。西田哲学、オルテガ、ガブリエルが似ています。日本の学者、研究者のかたは、どう思われるのでしょうか。
 平成の時代は、大学などでは、認識論では、「無評価で見る」ということが優勢であり、実践論としては、目的をもたずただ坐禅するとか、無評価で歩く食べる、ヨーガするボディスキャンするということが優勢であり、自己とは、自分の力を行使してグループを引っ張っていく自分を重視する誇らしい自分が優勢のように見えませんか。過去の偉大な人たちも、本当にそんなことをいいましたか?

ガブリエル「自分自身の意志を行使せよ、独断的な「権威・壁」に従わず」

 独断的な「大衆」に従わず」自分は少数派になれ(オルテガ)
 日本人も「権威・壁」に従わず、自分の自由を行使しなさい(ガブリエル)
 オルテガは、「大衆」は、大学にいるというのです。ガブリエルから見ると、現代日本の市民は、権威・壁を壊さないでいて、はがゆく見えるようです。私たちは、井の中の蛙になっていて、異常な世界に住んでいることから抜けていこうとしていないのでしょう。

壁に穴をあけよう

 日本の各地に壁がある
 高い壁に囲まれた中に市民が住む
 壁の外には、自由、平等、連帯の世界がある
 壁に穴をあけよう
 壁を徐々に壊そう
 そして自由な広い世界に羽ばたこう

 これは、ガブリエルの趣旨を大田が述べたものです。

 下記の本は、ガブリエルが東京、大阪、京都、鎌倉などを訪問しながら、語ったことですから、実践論を「体系的」に記述したものではありません。しかし、しばしば、行動、実践について語っています。いくつか見ていきます。

 「日本人の会話とコミュニケーションの多くが、高い壁ーーファイアウォールと言ってもいいほど越えにくいものを頼りにしているんだと思う。ファイアウォール、つまり「防火壁」のことだけど・・。」(p73)

 「ある意味、民主的な市民は誰しも、自由、平等そして連帯に貢献したがる。個人としてできるのは、ファイアウォールを攻撃する小さなウイルスとして行動することだ。」(p76)

 「だからたとえば、もし友人や家族などの身近な環境で、深く皮肉で虚無的で、反民主主義の会話を見かけたら、戦え。「ノー」と言え。
 「ノー」と言えることはとても大事だ。日本のファイアウォールのせいで、「ノー」ということは難しい。しかし、「ノー」と言えるようにならないといけない。」(p77)

 「偽の知識、知識として偽の主張なんだ。わかっているつもりで、実際にはわかっていないんだ。」(p78)

 「民主的な社会にいる個人として、相手がどの層にいるとしても、それを指摘すべきだ。偽の権威は壊していくべきだと思う。会社でも同じことだ。革命家になどならなくていいんだ。」(p79)

 大学、学会、企業、官庁、教団、・・・・。誰が 「壁」を作って、死守しようとしているのか。
 ガブリエルは、行動することをすすめています。権威がいうことでも、おかしいことは「ノー」と言わないと社会がよくならない。さもないと環境が激変している今、社会が破壊されてしまうだろう(次回)。事実の無知であれば自分で自分の社会、集団が破壊される。

『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』丸山俊一、NHK出版新書
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4094
【目次】ドイツの哲学者ガブリエルと西田哲学
 =日本的マインドフルネスの構築のために



https://blog.canpan.info/jitou/archive/4100
【目次】NHK Eテ レビの「100分de名著」
「大衆の反逆」スペインの哲学者オルテガ、中島岳志、NHK出版
 多数という「驕り」
Posted by MF総研/大田 at 08:20 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL