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(6)なぜ忖度(そんたく)はなくならないのか [2018年08月25日(Sat)]
【書籍紹介】「忖度社会ニッポン」(片田珠美、角川新書)

(6)なぜ忖度(そんたく)はなくならないのか

 戦前ならいざ知らず、戦後の自由な民主主義社会でも、 そして21世紀のグローバル化する社会でも、忖度が 一向になくならないのはなぜなのか?(p138)

 第4章 なぜ忖度(そんたく)はなくならないのか

 その目次は、こうである。
    「世間」を気にする日本人
    「実質的な裏の人間関係」としての「世間」
    「世間」のほうばかり向いている
    「世間」のルール
    「世間」が流動化したものが「空気」
    中途半端に壊れている「世間」
    「空気」の支配を許す日本社会

「世間」ばかりみて、その外側の「社会」や「世界」を見ない

 目次で見るとおり、一部のゴリ押し人間の支配下になって自由をうばわれる ところには「世間」が関係しているという。「世間」ばかりを見るというが「世間」とは何か。阿部謹也の研究がある。

 「この「世間」を阿部は「自分と利害関係のある人々と 将来利害関係をもつであろう人々の全体の総称なのであると」定義している(『「世間」への旅―西洋中世から日本社会へ』)。」 (p139)

 大学における学問(宗教、仏教、禅の学問も。マインドフルネスの学問はどうか?)も社会を見ずに、「世間」ばかりをみたものがある。(もちろん、すべてではないが。)
 阿部は大学の学問を批判して社会人向けの生涯学習を再編するように提言した。

 「日本で、個人と社会の間にあって個人の行動を大きく規制している「世間」という存在を学問の世界に焦点を当てて論じた学問論。生活世界=「世間」を学問の対象とすることを説いたフッサールに拠りながら、国民から遊離した大学の学問の現状を批判的に考察し、生涯学習を中心とした現場主義による学問の再編成を提言する。」(阿部謹也の『学問と「世間」』の内容説明)

宗教やマインドフルネスは世間のものではない、社会のもの、大学での学問や医療もそうあるはずだが・・・

(以下、第4章と阿部の提言を読んでの大田の感想)
 それなのに、いまだに、宗教やマインドフルネスの領域には、大学での学習(宗教者や学者、何かの特定技法の実践者による)が、「世間」を見た内容であり、彼らから見れば利益にならない「社会」(宗教や学問から真に利益を受けるはずの患者、悩む人、檀家信者、顧客、学びたい社会人など)をみたものとなっていないものがある。批判するかのように、欧米のものがはいってくる。
 宗教の学問内容は、「世間」を忖度したものがあふれて、深い少数者の学問的内容が排除される。 マインドフルネスにも、金儲け主義や誇張があり、少数意見の排除があり、「社会」人が知りたいはずの「学問的な」真相が「社会」に伝わらない。 「世間」をみて、忖度して自己保身する者による学問、宗教、ビジネス、ポーツ、医療、・・・。
 阿部が提言した大学における生涯学習の現場でも「世間」をみて、忖度する者によって行われるものがある。「マインドフルネス」 は、社会のために生きる「洞察実践」であるはずであるが。自己の己見我利我執を観察するものであるはずだが。大学の講座の評価も内部世間の自己満足、「世間」を見るのではなくて、社会からの評価をとりいれてほしい。「社会人」向けの学習の場であるべきで、「世間人」向けのものではないはずである。
 深いマインドフルネスの実践が西田哲学にある。ポイエシス即プラクシスである。 プラクシスは、自己洞察である。ポイエシスは社会貢献行動、世界創造行為である。「世見」貢献行動ではない。プラクシスは、マインドフルネスであり、社会貢献できる自己を作る洞察実践ある。名誉を得るとか金儲けの手法ではない。

 第5章は「対処法」である。

(注)中村元氏が大学の学問だけでは実現できないと東方研究所を設立したのも、危機感からでしょうか。
http://www.toho.or.jp/index.php
 1. 生きた学問としての東洋思想研究
 2. セクショナリズムを越えた東洋思想研究
 3. 自発的・自立的な東洋思想研究

 「世間」しかみないとセクショナリズムを生む。独断の叡智的自己同志の争いである。(大田)。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3866
【目次・書籍紹介】「忖度社会ニッポン」(片田珠美、角川新書)


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Posted by MF総研/大田 at 08:28 | エゴイズム | この記事のURL