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【目次・書籍紹介】「忖度社会ニッポン」(片田珠美、角川新書) [2018年08月19日(Sun)]
【書籍紹介】「忖度社会ニッポン」(片田珠美、角川新書)

ゴリ押しを許す「忖度」するメンバーも自分を損させる

 組織の中で、自分の考えを「ごり押し」し、批判的な人に攻撃的な行動をする人がいる。組織のメンバーの自由や創造性を奪い、組織 全体を沈滞させる。
「正しさをゴリ押しする人」(榎本博昭、角川新書)を見た。

 この本はゴリ押しする人間の悪をうきぼりにしました。しかし、それを 許してしまうのは、ゴリ押しする人間トップとそれに歯向かわず幹部になりたい迎合者と、いいなりになるとか、指示がないのにご機嫌をとる(「忖度」)メンバーです。 メンバー側の問題を浮き彫りにした本が次の本です。
「忖度社会ニッポン」(片田珠美、角川新書)

 大小の組織で、ゴリ押しする人間に、メンバーが自由を奪われ、創造的な活動を抑制されて生きがいを感じない、さらに、命まで奪われる(過労死、自殺など)ことが起きる日本。西田幾多郎や鈴木大拙が現れた日本の仏教や禅、マインドフルネスの世界でもおかしい。西洋から、このレベルの深い仏教も翻訳されているのに、日本人が最近その程度の深いものを言わないのは、おかしい。自由な、創造的活動が許されるならば、日本人は、もっと違うことができるのかもしれない。不幸なひとが減少するかもしれない。
 もう変えませんか。少し、本書を紹介します。ぜひ、この本もご購読ください。

 ゴリ押しする人間がおり、恐いから忖度して正論が言われない組織風土。

「おわりに」でこういう。

 「大切なのは、醒(さ)めた目で「空気」を読みながらも、それに流されないことだ。 そのために必要なのは、他人の意向や希望などどうでもいいと思えるくらい、 自分が本当は何をやりたいのか、 何を求めているのかを突き止めること、つまり自分自身の欲望と 真摯に向き合うことである。」

 長老、幹部、トップは、ゴリ押しをやめよう。メンバーは本音で生きよう。ゴリ押しを認めないようにしようということ。独断偏見を持ち、ゴリ押しをする人の人生価値に迎合せずに、 自分自身の人生価値を大切にしながら他者と共に至誠で(独断偏見をゴリ押ししない)行動して全体が居心地よい世界を作っていこうという西田哲学的な生き方であろう。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3866
【目次・書籍紹介】「忖度社会ニッポン」(片田珠美、角川新書)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3887
(12)対処法(6)「忖度」する者が多い組織は衰退する
 =それをくいとめる方法?

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3885
(11)対処法(5)傲慢人間の意向を忖度するイネーブラー(支え手)
 =第3段階「称賛」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3883
(10)対処法(4)傲慢人間の意向を忖度するイネーブラー(支え手)
 =第2段階「忖度」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3881
(9)対処法(3)傲慢人間の意向を忖度するイネーブラー(支え手)3段階
 =第1段階「許容」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3879
(8)対処法(2)忖度の弊害を観察分析

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3877
(7)対処法(1) 「衰退惹起サイクル」の組織

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3875
(6)なぜ忖度(そんたく)はなくならないのか
 =日本人は「世間」ばかりみて、その外側の「社会」や「世界」を見ない (阿部欣也)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3873
(5)なぜ日本では忖度(そんたく)がはびこるのか
 「空気」を読む(山本七平)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3872
(4)なぜ忖度(そんたく)するのか

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3870
(3)官庁、裁判、ビジネス、医療、メディアにある忖度

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3868
(2)忖度(そんたく)の定義

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3866
(1) ゴリ押しを許す「忖度」するメンバーも自分を損させる
【関連記事】

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3853
【目次・書籍紹介】「正しさをゴリ押しする人」(榎本博昭、角川新書)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2228
【目次・連続記事】専門家のエゴイズム

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3835
【New 目次】非定型うつ病のマインドフルネスSIMT

「マインドフルネス」は、 西田哲学の意識の階層でいえば、感覚レベルの観察から 思考レベル、行動レベル、行為的直観レベル、創造的直観レベルの観察まである。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3572
第3世代のマインドフルネス認知行動療法
Posted by MF総研/大田 at 22:06 | エゴイズム | この記事のURL