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宇宙全体で聴く [2018年05月03日(Thu)]
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宇宙全体で聴く

 4月29日、NHK Eテレビ、「こころの時代」の「大拙先生とわたし」によせて

 5月5日、午後1時、再放送があります。

 テレビで、鈴木大拙博士のエピソードがいろいろ紹介されました。 「宇宙全体で聴く」というのも、核心をついています。

 机をこぶしで「こつん」とたたいて
「美穂子さん、聞こえたか。どこで聴いたか」 と、大拙がいいました。
 「私は賢いから、(耳で聴きましたとはいわない)
全身で聴きました」と言いました。」

「いやいや、そんなけちくさいもんじゃないぞ」

「全宇宙が聴いたから、美穂子さん、あんたが 聴いたんじゃないか。」

 すべての人の認識も行動も、そこを通過してくる。対象的なものすべてが成立してくるおおもとである。多分、ジョン・カバット・ジンが「全体性」というものであろうが、ここを扱わないで、感覚だけを観察している、ブームのマインドフルネス。まだ、核心にはるか遠い。
 感覚の無評価観察という、ごく狭い範囲のマインドフルネスでさえも、現代に貢献できることがわかったのです。 だから、日本の鈴木禅哲学や西田哲学、井筒哲学は、現代の社会問題に無限の可能性があると思うのです。相手から発せられる言葉や表情、うめきは、無評価ではいけない。思考も無評価ではいけない。エゴイズムで汚染されていないか。行動も無評価ではいけない。
 意識には、西田哲学によれば、意志作用、行為的直観があるという。どう観察するのか。

 我々が、見た、聞いた、自分、世界と対象的に意識する前がある。すべての人間の意識は、無を通過してくる。もっとも深い自己存在。時間の成立する以前、だから、永遠の今という。空間が意識されるまえ、無限の広いものが出てくるもとであるので「宇宙全体」といった。 そこをすべての人間がもつので、人間はすべて平等であるという。今なお、女性蔑視のセクハラがある。 根底のこのおおもと、平等性が無視されているせいです。
 「本来がある」「おおもとが動いている」
 「そこを見失った」
 核心が失われていると、竹村牧男氏(東洋大学)が示してくださっています。この核心をいい続けているのが、西田幾多郎と鈴木大拙、秋月龍a、竹村牧男氏の系統のようです。
 今もなお、ここを示してくれる宗教者がいない。ごく少数、おられるが、マスコミには登場されない。ひっそりとしておられるから、メディアの人も見つけることができません。
 公案を用いない系統の深い核心をつかませる禅の系統のかたもおられるようです。メディアの方に見出されないようですが。日本の禅はとても広いです。
 時々、あらわれても、大拙の「どこできいたか」のような示しになるので、わかってもらえない。長く参禅してわかり、それがいいのだが、すぐ知りたいとあせる人にはわかってもらえない。学者のような説明のほうに向かう。それは核心がない。

 このテレビでは、人の根源について、まだたくさん、語っておられました。至道無難禅師、維摩経の「方丈」、鈴木大拙館に象徴的に作られた空間が紹介されました。
 日本のこころは、千利休の茶室、世阿弥の能にも活かされているのでしょう。

 テレビで、最後に水面を泳ぐ「アメンボ」ですか。素晴らしい。意識の場所の階層を動画で示しています。テレビのあの映像はカメラの人の思いなのでしょうか、全体の制作の意図なのか。 二本松の画家、大山忠作画伯の絵を思い浮かべました。 そして、移された池の底よりもさらに深い場所があるのですね。終止、話題になっていた「本来」、底を見る以前。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3598

 〇△□の書も面白い。〇△が重なっているのはなぜか。〇△□は、フランクルも触れています。フランクルもとても深い人です。

 鈴木大拙博士については、下記のように何回か触れました。
鈴木大拙
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3307
★鈴木大拙は偉大な禅学者
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3288
★西田哲学と鈴木禅学は車の両輪の養
 西田哲学は、世界にほこるべき哲学。
 「場所の論理」で、自己(人間)とは何か、世界とは何か、絶対者とは何かを論理的に解明
 西田が解明したものを鈴木が歴史の中にあった禅を紹介
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2599
鈴木大拙=NHK Eテレビ(1)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2600
鈴木大拙=NHK Eテレビ(2)
<連続記事>日本的霊性ではだめか
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3508
鈴木大拙が否定された

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3730
鈴木大拙=NHK Eテレビ(3)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3732
鈴木大拙=NHK Eテレビ(3)宇宙全体で聴く
Posted by MF総研/大田 at 06:42 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL