(2)「灰身滅智」「滅尽定」
[2017年11月30日(Thu)]
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3635
大乗仏教からの初期仏教批判
(15)四諦八正道では、この世俗の現実社会で働かずに涅槃にはいる
(2)「灰身滅智」「滅尽定」
四諦八正道を持つ初期仏教では、ビパッサナー瞑想を行う。今、ブームのマインドフルネスの一つです。
長く修行して涅槃をめざす。涅槃の境地が「灰身滅智」「滅尽定」とよばれます。
「無余依涅槃の世界を別に、灰身滅智と言ったりします。身・智を灰滅したところのことで、そこには物質的・精神的要素がまったく存在しないというのです。にもかかわらず、涅槃があるといいます。」
(竹村牧男「般若心経を読みとく」角川ソフィア文庫、p217)
「説一切有部の五位七十五法のダルマの体系においては、涅槃は三つある無為法の中の一つ、択滅無為というダルマのこととされます。択滅というのは、択力所滅ということで、智慧の力(択力)によって無明・煩悩が滅せられた状態のことです。それは、生死輪廻を超えた世界のことですから、無為の世界、すなわち作用や変化のまったくない世界ということになります。・・・・ しかし身心の活動(有為法)の全く無いこの無為法の世界は、一体どんな世界なのか、どうもはっきりしません。」(p217)
竹村先生のご著書からの引用を続けましたが、初期仏教のビパッサナー瞑想を推進されている人の言葉もみます。大変難しいようです。
「原始仏教の瞑想シスシステムは、後に「九次第定」として整理されますが、通例では、まず具象的な瞑想対象に心を集中し、初禅、二禅、三禅、四禅とサマーディのレベルをアップさせ、さらに、・・・(中略)・・・
最後は「滅尽定」という「知覚も感受も途絶えた『生きている死体』のようなギリギリのサマーディ」で終わる九段階です。」
(地橋秀雄「ブッダの瞑想法 〜ヴィパッサナー瞑想の理論と実践」p64)
「この滅尽定の状態で、生きていながら、涅槃という状態、消えるという状態を体験するのです。その時は「もう身体は動かない」と、はっきり書いてあります。心さえも止まっているのだから、身体の機能も物質も、何も動かない、機能しないのです。普通の物質とは変わってしまうのです。
滅尽定は、これまでの色界五禅定や無色界四禅定とは全然違う禅定です。お釈迦様以前からあった禅定のリストに仏教から付け加えたのは、これだけです。他の者は全部既成品です。」(アルボムッレ・スマナサーラ「ブッダの実践心理学」サンガ、p302)
すなわち、四諦八正道はとても難しいようです。
しかし、日本の大乗仏教の実情も西田幾多郎博士から批判されました。僧侶、学者とも禅を誤解していると。自己満足となっていて、社会問題の解決に消極的な見解になっていました(「昭和正信論争」)。それがいまも続いているでしょう。あとで述べたいと思います。「寺院崩壊」がすすんでいます。これでいいのか、本音で話しあわないと、日本の仏教は消滅するでしょう。内部の利益を優先して社会問題に背を向ける組織は消滅していきます。どの組織もそうです。企業も私の知る組織も。
この記事は、次の一部です。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3591
<目次>大乗仏教からの初期仏教批判
=大乗仏教の哲学は在家にとってすぐれたマインドフルネス
竹村牧男「般若心経を読みとく」角川ソフィア文庫、2017による。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3549
★第3世代の認知行動療法=多くの流派のマインドフルネス心理療法
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3288
★日本のマインドフルネスの再興を
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Posted by
MF総研/大田
at 21:13
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さまざまなマインドフルネス
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