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組織のミドルの利益 [2016年12月12日(Mon)]
「見て見ぬふりをする社会」(13)

組織のミドルの利益

 仏教、禅の核心がなかなか団体内では解明されていないと、ごく少数の仏教学者や多くの哲学研究者は感じている。専門家であるはずの団体で、なぜ、 こういうことが起きるのか。組織は長老、中間管理職で運営される。その中間管理職は、従来の建前を維持する。核心、真実は、見て見ぬふりをする。内部告発者は、排斥されるのを知っている。 組織内でよくあることだが、宗教の団体でも、学術の団体でも同様であるだろう。長老や中間管理職は自己の利益をとる。太田肇氏はこういう。

 「必要性が乏しいにもかかわらず役職を死守し、部下の成長と活躍の機会を奪っているミドル層は、一方的な「加害者」なのだろうか?」
 「たしかに彼らの多くは貢献を上回る待遇、市場価値よりはるかに大きな報酬を得ている。 しかし、それらと引き換えに自ら成長する機会、潜在能力を存分に発揮する機会を奪われているのである。それは彼ら自身にとっても、組織にとってももったいないことだ。とくに将来が見通しにくくなったこれからは、それが彼らにとって大きなリスク要因となる。
 彼らが役職に執着する主な理由は三つある。一つ目は、いうまでもなく恵まれた報酬である。二つ目はステイタス、すなわち社内外で通用する肩書きである。そして3つ目は部下をもち、部下を動かせることである。」(太田肇,2016「個人を幸福にしない日本の組織」p60)

 「それは彼ら自身にとっても、組織にとってももったいないことだ。とくに将来が見通しにくくなったこれからは、それが彼らにとって大きなリスク要因となる。」
 そう、「将来が見通しにくくなった」これからは、組織自体が消滅するかもしれない。従来のように、 自己の3つの利益に執着していては、真実の解明を回避し、抑圧していたことになることが明らかにになるかもしれない。将来が見通しにくくなった。組織自体があやうくなっている。組織存続のために、環境の求めのために従来の生き方ではだめだと若手が危機意識から黙っていないかもしれない。あるいは、組織外部のものは、3つの利益に関係ないので、新しい事実を解明するかもしれない。
★「見て見ぬふりをする社会」目次

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2374
★よくある構図
 プチ全能者が、あわれな子羊を自分の周囲にとじこめる。それで自分は喜ぶ。多くの団体。自立させない。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/1812
★無視・傍観・軽視・放置・見放される病=うつ病

★専門家のエゴイズム

  V・E・フランクルの「全体主義、画一主義、還元主義」の批判も。

★専門家、学問のエゴイズムが起きる仕組み=西田哲学の研究者から

★西田哲学からみる科学学問、そして哲学
 〜マインドフルネスSIMTと表裏

【目次】日本のマインドフルネスの再興を
Posted by MF総研/大田 at 20:17 | エゴイズム | この記事のURL